吉田白嶺の作品を買取ります
吉田白嶺は東京都出身の明治から昭和初期に活躍した彫刻家です。
生家は代々左官業を営んでおり、吉田白嶺もはじめは家業を継ぎました。
しかし、弟の芳明が彫刻家として名を成したのに発奮し、独学で彫刻を学び、岡倉天心を会長とする日本彫刻会に参加します。
日本彫刻会でその実力が認められ、日本美術院再興以降は同展の木彫の中心作家として活躍するようになります。
その後、平櫛田中、内藤伸らと研究社を結んでいます。
はじめの作品は写実を基礎にした人物の精神性を主眼に置いた作品を手掛けていましたが、院展に参加するようになると歴史画の影響を受け、考証や解釈といった作風が目立つようになります。
一時はスランプに陥りますが、東洋における彫像制作の技法の1つで、麻布を漆で張り重ねたり、漆と木粉を練り合わせたものを盛り上げて像を形作る方法の「脱活乾漆造」の作品を完成させ、同時に小禽類をモチーフとした刀痕を残す勢いある作品で高い評価を受けるようになります。
その中でも「翡翠」は毛並にこだわった素晴らしい作品として特に有名で、現存する数が少ない作品として知られています。