兪樾(兪エツ)の作品を買取ります
兪樾(兪エツ)は中国・浙江省出身の清王朝末期に活躍した考証学者です・
兪樾は漢隷を好み長年研鑽につとめ、古雅な趣をたたえた独自の書風を確立した事で知られています。
科挙の中でも最も試験が難しい進士科に合格した兪樾は、その時の試験官であった曽国藩から賞賛を受け、翰林院編修、国史館協修となりました。
また、その知識を咸豊帝から賞賛され、河南学政にもなっています。
しかし、出題した試験やお題について弾劾を受けたため官職を辞め、二度と仕官する事はありませんでした。
その後、李鴻章の招きで蘇州紫陽書院の管理を任され、上海・徳清・帰安などの書院の長として教育に力を注ぎます。
一方で著述にも励み、500余巻の『春在堂全書』などを発表しています。
また、友人の援助で蘇州の荒れ地を買い取り、湾曲した地形を自ら設計して庭園を造っており、その庭園を『老子道徳経』の「曲則全」の言葉から取って「曲園」と名付け、自らを曲園居士と号しました。
晩年は杭州の詁経精舍で講義を行い、多くの人から書を求められましたが、ほとんどが行草で応じ、得意の篆・隷は軽々しく書かなかったそうです。