富山県高岡市で活動している釜師で、畠春斎という名は代々襲名されており、当代は3代目となっています。
2代・3代ともに日本工芸会正会員として活躍を見せ、様々な賞を受賞している事で知られています。
代々伝わる技術を継承しながらも常に時代のニーズに合った斬新な感覚で釜を作り続けており、茶の湯の世界でもその名を知らない人はいないと言われるほど有名な釜師です。
初代・畠春斎は銅器の町高岡市金屋町で代々続く鋳物師の家に生まれ、茶釜の制作を行うようになり、高い名声を得ました。
その後、息子が跡を継ぐために初代から技術を学び、無地紋や霰紋といった伝統の茶釜の制作を行っていました。
その後、初代がこの世を去ると自らの芸術性を全面に出した茶釜の制作を行うようになり、造形的な作品を発表し、茶釜の世界に革命をもたらします。
こうしてその精神を受け継いだのが2代目の息子である3代目で、鉄を意識させない透明感のあるデザインは伝統を守りつつも現代的な要素を取り入れた作品として評価されています。
畠春斎は釜師としてとても有名ですが、茶釜以外にも、鉄瓶、火鉢、花瓶なども手掛けており、これらの作品でも鋳物師として力量を発揮している事がしっかりと感じ取る事ができます。