【飛来一閑】茶道具・煎茶道具の買取作家・取扱い一覧

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飛来一閑

飛来一閑
飛来一閑(1578~現在)
飛来一閑は千家十職の一つ、一閑張細工師の当主が代々襲名している名称です。
千家十職とは茶道に関わり三千家に出入りする茶碗師、釜師、塗師、指物師、金物師、袋師、表具師、一閑張細工師、竹細工・柄杓師、土風炉・焼物師の十の職家を表す尊称で、代々の家元によってその数が変動していましたが、明治時代に現在の十職に整理されました。
 
飛来家の初代は明の人で、清の侵攻が中国南部まで及び、身の危険を感じて大徳寺の清巌宗渭和尚を頼り、寛永頃に亡命者として日本にやってきました。
素性を隠して「飛来」姓を名乗り、趣味で木地や張子などの器を作って茶を楽しんでいました。
ある日、清巌の紹介により千宗旦に入門し、趣味の紙漆細工が宗旦の目にとまり、棗や香合などの小物の注文を受けるようになりました。
のちにこの紙漆細工は木地に和紙を張ったもの或いは、木型に和紙を張り重ね型から抜き取ったものに漆を塗る技法で「一閑張」と呼ばれるようになり、高い評価を受けるようになります。
この技法は初代の長女・ゆきにも受け継がれており、ゆきは御所仕えをしていた岸田喜右衛門に嫁いでおり、岸田家も漆細工を家業とし、岸家の一閑張は「岸一閑」と呼ばれています。
 
その後、飛来家は4代の時に表千家6代・覚々斎の御用細工師となり、正式に千家の道具を手掛けるようになりますが、6代~8代までは早世する当主が続き、家業の存続が危ぶまれました。
9代、10代によって家業の再興にあたり、その意志を受け継いだ11代の技術は「名人」とまで言われ中興の祖として知られています。
しかし、14代の時に後継者として育てた2人の息子が太平洋戦争の徴兵により、帰らぬ人となり、またも家業の存続の危機に直面します。
婿養子を取る形で15代、16代と続き、16代は12代・中村宗哲と並ぶ千家十職としては珍しい女性当主として、現在も夫と二人三脚で家業に従事しています。

飛来一閑年表


1578~1657年 初代
生年不詳~1683年 2代
生年不詳~1715年 3代
生年不詳~1733年 4代
生年不詳~1741年 5代
生年不詳~1746年 6代
生年不詳~1750年 7代
生年不詳~1753年 8代
生年不詳~1788年 9代
生年不詳~1830年 10代
1791~1872年 11代
1816~1892年 12代
1859~1913年 13代
1894~1977年 14代
1926~1981年 15代
1963~ 16代

1578~1657年 初代

生年不詳~1683年 2代

生年不詳~1715年 3代

生年不詳~1733年 4代

生年不詳~1741年 5代

生年不詳~1746年 6代

生年不詳~1750年 7代

生年不詳~1753年 8代

生年不詳~1788年 9代

生年不詳~1830年 10代

1791~1872年 11代

1816~1892年 12代

1859~1913年 13代

1894~1977年 14代

1926~1981年 15代

1963~ 16代


飛来一閑代表作


『碌々斎好青漆瓜紅コマ菓子器』
『如心好粒足煙草盆』
『了々斎好油竹炭斗』

『碌々斎好青漆瓜紅コマ菓子器』

『如心好粒足煙草盆』

『了々斎好油竹炭斗』


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