海田宗恵(かいだそうけい)は愛知県出身の塗師(ぬし)で、一閑塗や真塗の茶道具を中心に制作しています。
海田宗恵は30代半ばの頃に、漆の将来を広げるために色々な技法にアタックしながらも茶の湯の席で活躍出来る事を忘れない作品を生み出す事でも知られている木村表恵に師事しています。
海田宗恵は漆芸家として活躍していますが、古称である塗師とも呼ばれる事もあります。
漆器は海外では「ジャパン」と呼ばれ、日本国内産や東アジアが産地のウルシ科の木から出るウルシオールを主成分とする天然樹脂塗を素地に塗り重ねる、美しい日本の伝統工芸品です。
漆器は堅牢で熱や酸、アルカリにも強い特性から食器に向いている製品だと知られていますが、近年では木や紙の素地ではなくプラスチック製品が増加傾向にあります。
漆器仕上げの技法には刷毛を使って塗ったままで仕上げる「塗り立て」と、磨いて艶を出す「蝋色仕上げ」の2種類に分ける事が出来ます。
海田宗恵は、「塗り立て」の技法の中でも最高の塗りとされている「真塗(しんぬり)」と和紙素材に塗る「一閑塗(いっかんぬり)」で菓子器や棚などの茶道具を制作しており、師の影響も受け、茶の湯の席でしっかりと活躍しつつ、優しさも感じる事のできる作風となっています。