榊原清人(さかきばらきよと)は岡山県出身で備前焼の陶芸家として知られています。
また備前市指定無形文化財「備前焼の制作技術」の保持者となっている他にも国家勲章である瑞宝単光章(ずいほうたんこうしょう)も受賞しています。
榊原清人は岡山県備前市で榊原勤の次男として誕生し、岡山関西高校を卒業後、20歳くらいの頃に陶芸の世界に足を踏み入れ、それからおよそ3年後に日本伝統工芸展で初入選を果たし、後に日本工芸会正会員となっています。
後に姑耶山窯から独立し天人窯を築いており、独立後も多くの受賞や審査員歴任を重ねるなど活躍しています。
榊原清人は備前焼の伝統的な技法を受け継ぎつつも、最新の科学を導入した事でも知られています。
内容としては、1200度以上にもなる窯の中を見られるようにするためにNASAに耐火ガラスの問い合わせをしたところ、非常に高価であった事から旭硝子で製作されている、似たような性質の耐火ガラスを窯に備え付けたようです。
その他にも焼成中である作品の周辺温度を正確に知りたいがために耐火性のファイバースコープの研究を行い、スコープ中に水を通す事で使用可能にしました。
これらの科学技術を導入する事で作品の完成度や質の向上に繋がり、結果的に何百年も製法の変わっていない備前焼の窯の中で起こる奇跡を見える様にした人物ともいえます。