【沈寿官(12代)】茶道具・煎茶道具の買取作家・取扱い一覧

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沈寿官(12代)

沈寿官(12代)
沈寿官(12代)(1835~1906)
豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、朝鮮から薩摩に連れて来られた朝鮮人技術者で、薩摩焼を作り上げた陶工の子孫で沈家の12代目で、歴代の中でも天才と呼ばれる存在です。

幕末期の藩営焼物工場の工長を務めていましたが、明治になり新政府となると藩営焼物廃止法が施行され藩からの援助も無くなり、工場の存続が困難となるが、自らの資産をつぎ込み工場と薩摩焼の存続に尽力し、沈家のみならず薩摩焼業界中興の祖としても知られています。
技法も、陶工としてではなく陶芸家として透かし彫り、浮彫りを創造し、高く評価され宮内庁御用などもまかされるようになりました。
また、日本を代表してオーストリアのウィーン万博に「六フィート大花瓶一対」など多くの作品を発表し、海外に衝撃を与え、賞賛を得る事になりました。
これをきっかけに、アメリカ、ロシアを中心に海外貿易を開始、九谷焼とともに薩摩焼は日本陶器の代名詞となるまで押し上げます。

日本陶器の代名詞とまで言われた薩摩焼の総帥でありながら、海外の嗜好に決して調子を合わせず、日本人の美意識を貫き、最後まで自らを「平民」と称し続けた硬骨の人でした。

沈寿官(12代)年表

1835年 生まれる
1946年 陶工修行に入る
1857年 薩摩藩営陶器製造場の工長となる
1867年 フランス・パリ万国博覧会へ薩摩琉球国として陶器出品
1871年 廃藩置県により薩摩陶器会社を設立
1873年 オーストリア・ウィーン万国博覧会に
          「六フィート大花瓶一対」他を出品
1874年 洋食器生産失敗により薩摩陶器会社倒産
1875年 玉光山陶器製造場設立(現・沈寿官窯)
1881年 第2回内国勧業博覧会へ陶器造形「舟形置物」出品
          四等賞銀杯
1885年 東京上野桜ヶ丘美術協会内において
          繭糸織物陶漆器五品共進会へ陶器『袋形茶具』出品 銀杯
1885年 同会において功労賞金二十円
1890年 内国勧業博覧会に陶器出品 二等妙技賞、二等有功賞
1891年 日本美術展覧会に陶器出品 褒状一等
1892年 世界大博覧会へ陶器出品 褒賞銅杯
1893年 北白川殿下ご来臨
1895年 内国博覧会陶器出品 妙技二等賞
1895年 同会にて褒状を授与
1897年 九州沖縄八県連合共進会に陶器出品 二等賞銀杯
          創設二十五年紀念博覧会に陶器出品 有功銀杯
          米外八品品評会に陶器出品 一等賞
1898年 日本美術展覧会に陶器出品 二等賞銀杯
1900年 パリ万国大博覧会陶器出品 銀杯
          第十五回協議会に陶器出品 銅賞杯
1901年 連合共進会陶器出品 二等褒賞金
          第一回全国窯業品共進会陶器出品 二等賞銀杯
          第十六回協議会に陶器出品 三等銅杯
          緑綬褒章
          五十二回臨時品評会へ陶器出品 三等賞銅杯
1902年 第十七回協議会へ陶器出品 褒状一等
          東京上野公園桜ヶ丘 浮彫花瓶出品 二等賞
          日本美術協会に陶器出品 三等銅賞
          美術展覧会に陶器出品 三等賞銅賞杯
1903年 東洋諸国博覧会へ陶器出品 一等金杯
1904年 内国製産品評会へ陶器出品 各種三等賞
          戦時紀念五十二回品評会へ陶器出品 三等賞
1906年 70際で死去

沈寿官(12代)代表作

『透彫香爐蓋』
『大菓子鉢』
『南京焼 松竹梅徳利』
『南京焼 鯉絵染付大鉢』

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