福岡県出身の陶芸家で、高取焼窯元・八仙窯の13代当主である高取八仙の妻でもあります。
本名はキセ子といい、13代・八仙の妻として高取家に入り、13代を支えてきましたが、陶芸に興味を持つようになり、13代に師事して自ら作陶を行うようになりました。
唐物に似た茶入を得意としており、高取焼の繊細かつ華麗さを表現するために日々研究を重ね、制作活動に励んでいます。
高取焼は赤白の2種類の土を使い7色(白・飴・黒・黄・高宮・フラシ・緑青)の釉を特色とする「高取焼釉」が茶人の心をとらえており、その中でも茶褐色釉にまだらに乳白釉をかけるのが特徴的です。
また、磁器のような薄造りなのも高取焼の特徴として挙げられます。
高取喜恵はこれらを駆使して、女性にしか出せない柔らかで優しい雰囲気を持った高取焼を制作しており、高い評価を受けています。
ちなみに高取喜恵が嫁いだ八仙窯は、高取焼の技術を一子相伝にて受け継いできた高取宗家が4代目の時に分家してできた窯で、今日までその技を受け継いできた由緒正しい高取焼の窯元です。