エミール・ガレ Emile galleを買取ります
フランス出身のアール・ヌーヴォーを代表するフランスのガラス工芸家です。
ガラス以外にも陶器、家具のデザイナーやアートディレクターもつとめた事で知られています。
現在もエミール・ガレの精神を受け継いだ工房が作品制作にあたっており、世界中から人気を集めています。
フランスロレーヌ地方ナンシーで生まれたエミール・ガレは、父親のシャルル・ガレがオリジナルブランドのガラス器や陶器の卸売り業者であった事からガラス工芸に親しみ育ちました。
ナンシー帝立高等中学校では修辞学、文学、哲学、植物学に優れた成績を修め、その後2年間のドイツ留学をしています。
ドイツではドイツ語とデザインを学んでおり、マイゼンタールのブルグン・シュヴェーラーのガラス工場でガラスの製造技術を習得しました。
普仏戦争が勃発すると義勇軍に志願し、参加していますが敗戦となり、その後は父親の事業の経営を引き継ぎました。
家業の経営を続ける中、自らもガラス工芸の創作活動を行っており、パリ万国博覧会へは自身で開発した月光色ガラスや陶器を出品し、銅賞を受賞しています。
ちなみに月光色ガラスは酸化コバルトによって淡青色に発色させた素地で、エミール・ガレの作品には欠かせないものとなりました。
留学中の高島得三と交流を持ち日本の文化や植物などの知識を得るようになると、水墨画を譲り受けた事で自分の作品に反映させ、水墨画的なぼかしの表現を使った黒褐色のガラス作品を生み出しました。
その後、自宅に家具工場を建設し、後に土地を買い増して同じ敷地内にガラス工場を建設して自社による一貫生産が始まりました。
一貫生産を行う事によってエミール・ガレの技術を職人たちに惜しみなく伝授する事ができ、質の高い作品を世に送り出す事で、経営を伸ばす事ができるというエミール・ガレの実業家としての才能を発揮しました。
更にエミール・ガレのガラス工房を確固たる地位にするために、ガラスパーツをガラスへ象嵌する技法「マルケトリ技法」、ガラスの表面を錆色にくもらせたり、濁らせる技法「パチネ」で特許を取得しています。
エミール・ガレは白血病でこの世を去ってしまいましたが、その工房は画家のヴィクトール・プルーヴェと夫人のアンリエットによって経営を続け、現在でもその意志を継いだ職人たちによって素晴らしいガラス工芸品が生み出されています。