ヴィエナスタイル VIENNA STYLEを買取ります
ヴィエナスタイルとは1719年に神聖ローマ帝国の首都であるウィーンにクラウディウス・インノケンティウス・デュ・パキェによって開かれた硬質磁器の窯であるウィーン窯(ヴィエナ窯)が廃窯となった後、その素晴らしいデザインパターンを模倣したウィーン窯様式の製品を意味する言葉です。
そのため、ウィーン窯で制作されたものは「インペリアル・アンド・ロイヤル・ヴィエナ」と呼ばれ、その他のヴィエナスタイルとは区別されています。
ヴィエナスタイルをよく継承しているのがヘレンドで、ヘレンドはウィーン窯の廃窯にともない、フランツ・ヨーゼフ皇帝の命によりウィーン窯のデザインをレパートリーに加え、ヴィエナスタイルをよく継承した「ウィーンのバラ」や「パセリ」を生み出しました。
ヘレンド以外にもドレスデンで制作されたヴィエナスタイルもアンティークとして有名です。
ヴィエナスタイルのもととなったウィーン窯はハプスブルク家の庇護のもと、発展を続け、ハプスブルグ家の栄華を伝える世界で最も贅沢だと言われる硬質磁器を制作していました。
そのため、廃窯となった後も人気が衰える事はなく、様々な窯でウィーン窯で制作されていたデザインを取り入れた作品が生まれました。
芸術品として価値があるもの、人気にあやかった粗悪品までヴィエナスタイルは実に多くの作品が作られています。
ヴィエナスタイルの作品には盾のマークが記されている事が多く、これはヴィエナスタイルの本家であるウィーン窯で用いられていたハプスブルク家の紋章を真似したものでした。
その後、ヴィエナスタイルはロココスタイルが取り入れられ、絵付けや出来が本家のウィーン窯のオリジナルのものよりも価値が高くなった作品も多く存在します。
そのため、ヴィエナスタイルという言葉は現在では独自のブランドのようなものとして使われる事が多く、現在でも高い技術力を必要とした美しい芸術品であるヴィエナスタイルは多くの人々の心を魅了し続けています。