カポディモンテ Capodimonteを買取ります
カポディモンテは1743年から1759年という短い期間に生産されていたナポリにあった軟質陶器の窯です。
現存するカポディモンテ窯の作品は極めて稀で、美術館にあるコレクションは別としてイギリス諸島にもほとんど存在しないと言われています。
そのため、「幻の陶器」と呼ばれており、高値で取引される事からこれまでに多くの贋作が作られてきました。
カポディモンテはイタリアのナポリ近くにスペイン王・カルロス三世(ナポリ王)が設立した窯で、マイセン出身の妃を持っていた事からマイセンの協力を得て制作を行っていました。
やがてマイセンに対抗するかのようにカルロス三世は豊富な財力で資金援助を行い、質の高い陶器を作り出していきます。
しかし、20年も経たないうちに工場と職人を含めてすべてをスペインの別の窯に譲渡してしまいました。
譲渡された窯ではその後50年ほど生産が続けられましたが、詳細はあまりよく知られていません。
その後、同じナポリの窯であるリチャードジノリに全ての権利が移ったとされており、リチャードジノリではカポディモンテと称したレリーフ調の作品を生み出していきました。
リチャードジノリのカポディモンテには特別仕様のバックスタンプが使用されており、王冠マークにナポリのイニシャル「N」が入り、「Ginori」の文字も一緒にデザインされています。
ちなみに本家のカポディモンテには王冠に「N」のマークのみだと言われています。