今回、いわの美術がお買取りしたお品物は中島千波のシルクスクリーン「月下春桜富士」です。
中島千波は日本画にとらわれない新しい日本画を目指しており、伝統的な花鳥画をもとに本物よりも本物らしく描く事をモットーに桜や牡丹、椿など日本を代表する草花を中心に描いています。
中島千波は画家としての活動の他にも新聞や雑誌の挿絵や表紙絵を手掛けており、天井画や新しくなった歌舞伎座の緞帳(どんちょう)のデザインを手掛けるなど多岐に渡り活躍をしています。
今回、お買取りした中島千波のシルクスクリーンは「月下春桜富士」というタイトル通り、月夜に浮かぶ富士山と桜が美しく、桜を描くモチーフとしては珍しく花びらが散っている所が夜空とマッチして幻想的な雰囲気を醸し出しています。
特に目立った傷や汚れ、シミも無く良い状態でしたので、共箱や共シールもご一緒でしたので高い評価での買取となりました。
外箱や共シールは作品の証明書の代わりにもなりますので、買取時にご一緒にお譲り頂けますと買取額がアップします。
今回お買取りした中島千波のシルクスクリーンは、エディション・シンセイドウが制作・企画を行い、2002年に200部発行されたものでした。
人気作家の作品は仕舞っておけばこれからどんどん価値が上がると思われがちですが、美術品は需要と供給によって買取額が変化しますので、数年後にはどうなるか分かりません。
仕舞っておいた時にシミや汚れが発生してしまうと高価だったお品物の価値が下がってしまいますので、ご売却をお考えでしたら、その時にご売却する事をお勧めします。