こちらは先日お買取致しました中島千波の「櫻花」という題されたリトグラフです。
中島千波は、現代の日本を代表する日本画家の一人で、日本全国の名桜を描きつづけて数十年余…桜花図の第一人者です。
桜といえば、中島千波と言われるほど、桜の美に魅せられ、その姿を色鮮やかに精密に表現し続ける日本画家として知られます。
院展等で活躍した同じ日本画家の中島清之を父にもつ中島千波は、その環境の流れに逆らわず、東京藝術大学に進学し、日本画を学びます。
学生時代より、既成の日本画にとらわれない新しい日本画の創造をめざした制作を行い、西欧の現代絵画から影響を受けながらも、日本画伝統の美を受け継ぐ、優麗繊細な中島千波独自の画風を確立しました。
中島千波は、日本芸術界に清新な風を吹き込む意欲的な作品を次々と発表し、幾多の栄誉に輝きますが、中でも丹念なデッサンと壮麗な色彩によって桜の美しさを見事に表現した数々の桜花図は、美術専門家はもとより多くの人々を魅了し「桜の千波」と称えられるほどに高い評価を得ています。
「本物より本物らしく描く」という中島千波により描かれる花々は、どの作品も生き生きと額の中で咲き誇っています。
今回買取した中島千波のリトグラフ「櫻花」は、黒を背景として、薄桃色の桜が精密に艶やかに描かれ、所々の桜の枝から新芽の鮮やかな緑が新しい息吹を感じさせる、伝統的な木版画の粋を集めた作品です。
お買取の中島千波のリトグラフは、木版画工房とタイアップしてつくられた限定300部のオリジナル版画で、平成11年に発行されたものになります。
買取査定の際には、前面のアクリル板にキズがみられたものの、版画の保存状態も良好で、限定部数や市場需要なども加味し、高価買取対応させていただきました。
いわの美術では、当代随一の“桜の画家”として評価の高い中島千波の作品買取を強化しております。中島千波の作品の買取なら、美術品の年間買取実績豊富ないわの美術にお任せください。