今回買取したお品物は佐藤純雄の喫煙具で角純パイプで、
口の中に純の文字が入った刻印が佐藤純雄の角純パイプという証拠になります。
喫煙具とは煙草の喫煙の際に使用する道具の総称で、日本には煙管という喫煙道具がございますが、煙管もパイプの一種とされています。
どのような素材、形状のパイプにも共通していえることは、タバコを燃やす部分の「ボール」、けむりの通る部分の「煙道」、口にくわえる部分の「ビット」があります。
また放熱性なども考えられており、パイプ用材にはブライヤーやエリカアルボレアの木の根が良いとされています。
作家物などはこれら全体の形、艶の出し方などに個性が出て、ユニークな形のパイプが多くコレクション性が高く、日本各地のコレクターが存在します。
今回買取した佐藤純雄の作品は角純と呼ばれるブランド名で、漆を使うことでも知られています。
独創的な形もさることながら艶出しにも特徴があり、仕上げに透明漆を10回ほど吹付を行い独特の堅牢感と重厚感を生み出します。
佐藤純雄の作品は吸い口に急激な曲りが加わっている物もあり、他の作家が佐藤純雄のパイプを模倣する際も、「この角度では煙の流れの抵抗になるのでは?」と首を傾げるほどで、これは吸い手の技量を試している作品なのではないかと言われています。
佐藤純雄のデザインしたパイプは、思わずため息が出てしまうほど美しく、特に変形パイプに関しては誰も真似できない、技術力の高さを伺う事ができます。
今回買取したパイプは目立つような傷や割れもない木目の美しさと火皿の大きさが目を引く素敵なお品物でしたので、高価買取で対応させて頂きました。
また、収納用の袋や外箱が付いていた事も高価買取に繋がっています。