こちらのお写真は、以前お買取致しました喫煙道具で、「TSUGEブランド」として世界的にも認知度の高い日本の柘製作所のIKEBANA(イケバナ)というパイプです。
柘製作所は、戦後、パイプをくわえたマッカーサー元帥の姿が報道されたことでパイプの需要が日本でも高まったころに、本格的に生産を開始したという日本のパイプの歴史そのもののようなパイプの職人集団の会社です。 当時は米軍向け贈答用象牙パイプも多く生産し、米軍にも大変気に入られ、柘製作所の初代は、ものづくりによる業界発展の尽力が認められ勲五等瑞宝章も授与されました。
今回お買取した柘製作所のパイプは、柘製作所が誇るフリーハンド・パイプの最高峰といわれる「TSUGE」ブランドのフラッグシップモデルIKEBANAです。
IKEBANAは、もともとは、輸出用につけられた名前で英語表記ですが、柔らかなラインを特徴とするダニッシュ・スタイルの正統を引き継ぎ、年間の製作数は約250本といわれます。このモデルの販売開始時は、複数のパイプ作家が在籍していたようですが、現在、すべてのIKEBANAは、職人歴60年以上という福田和弘がすべて手作りしています。
福田和弘は、15歳から柘製作所のパイプ製作に携わり、デンマークのシックステン・イヴァルソンの工房で修行し、フリーハンド・パイプの神髄を学んだ経歴もある方で、その福田和弘の匠の技術を惜しみなく注いだのが、TSUGEブランドのIKEBANAです。
IKEBANAは異なる木目を持つ素材に従い、ボウルから吸い口まで全て福田和弘の技を尽くした手作りとなっており、すべてが世界に一つの一点ものとなっています。
お買取したIKEBANAは、木目と造形も美しい美術品的要素もある一品で、買取査定時にはTSUGE IKEBANAの刻印と製作年や製作パイプの通し番号、グレードなどを示す英数字が確認できました。
すべてが一点もののTSUGEブランドのIKEBANAは、日本をはじめ、アメリカ、ヨーロッパ、中国、ロシアなど世界中にコレクターが存在しています。
いわの美術では、TSUGEブランドのIKEBANAのパイプの買取を強化しております。
また、柘製作所のパイプの他、有田静生やミッケなど著名パイプ作家の作品も買取に力をいれております。ダンヒルなど海外のパイプもお買取しておりますので、ご処分・ご売却をお考えのパイプがございましたら、一度いわの美術までご連絡ください。