親や祖父母の代から大切に取ってある囲碁や将棋の用品が、ご自宅に眠っていませんか?
「使い道がないけれど、ずっと大切にしてきたから……」と、しまい込んだまま手放せずにいた囲碁・将棋用品には、貴重な骨董品としての価値が眠っていることがあります。
今回は、碁盤や碁石、将棋盤や将棋駒などを骨董品買取店に買取に出すときの基礎知識についてご紹介します。「我が家ではもう使わないけれど、大切にしてくれる人の手に渡るなら……」とお考えなら、ぜひ参考にしてください。
古い碁盤や将棋盤が自宅にあっても、その価値がよく分からない、という方は多いはず。もちろん、骨董品買取店で査定してもらうことが確実ですが、自分でもある程度判断できるように碁盤や将棋盤の査定に関する基礎知識を押さえておきましょう。
まず見られる点は、盤の材質です。国産の天然木製であることはもちろん高額査定につながりますが、そのなかでも榧(カヤ)という木で作られた盤は高値であることが一般的です。また、榧製の盤でも「本榧」と呼ばれる日向産の榧で作られたものは、最高級品とされています。外国産の榧の仲間の木で作ったものを「新榧」と称しているケースもありますが、本榧の盤が生み出す打音や木目の美しさなどは、唯一無二といわれるほどです。
また、本榧の盤であっても、原木のどの部分をどの向きに切り取って作られているかが、査定のポイントとなります。それらの原木の取り方は「木取り」と呼ばれ、「四方柾」と呼ばれる木取り位置で作られたものは最も価値が高い盤として知られています。
また、盤そのものの状態や厚み、脚の形状なども査定に関わるポイントになります。
碁盤・将棋盤だけではなく、碁石や将棋駒も骨董品買取店で買い取ってもらえるケースは少なくありません。しかし、すべての石や駒が対象となるわけではなく、やはり骨董品的価値が高いものとそうでないものがあります。
骨董品買取店で買い取ってもらえる碁石は、白の碁石なら蛤(はまぐり)、黒の碁石なら那智黒石(三重県熊野産の粘板岩)を使用したものが中心で、樹脂製やガラス製の碁石は買取が難しい場合が大半です。また、蛤や那智黒石の碁石でも、割れや欠けがなく状態が良いものが高値と評価されます。
将棋駒の場合は、駒に作家名が刻印されているものが主な買取対象です。有名作家によって作られた駒はコレクション的価値が評価されるケースもあるため、やはり駒そのものの状態が良いことも高額査定の前提条件でしょう。
もし、囲碁・将棋用品を骨董品買取店に査定を申し込む場合は、さらに評価をアップさせるために、以下のことに気を配ると良いでしょう。
・外箱や器などの付属品があれば、必ず一緒に査定に出す
・汚れなどがあれば、できるだけきれいにしておく
・小傷などは自分でむやみに修復しようとせず置いておく
・有名棋士のサインが入った用品は積極的に査定してもらう
囲碁や将棋の用品には愛好家が存在し、骨董品としての価値が高いものは、道具というよりコレクションとして取引されるケースが多くあります。そのため、品物の状態の良しあしや希少性の有無などはとても大切な要素です。
今回は、囲碁・将棋用品を骨董品買取店で査定してもらう際のポイントについてご紹介しました。
保管に困っているけれど処分するには忍びないと感じる、親や祖父母などの思い出が詰まった囲碁・将棋用品がご自宅にある場合は、一度ご相談してはいかがでしょうか。大事にしてくれる方のもとへ、高値で譲ることができるかもしれません。
「いわの美術」では、骨董品の他にも着物や茶道具を始めとした幅広いお品物を買取しています。ぜひご利用をご検討ください。