ジャン・バティスト・カルポー

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ジャン・バティスト・カルポー

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ジャン・バティスト・カルポー

カルポーは美術史の潮流がバロック芸術運動からアカデミズムに移り変わった時代を生きたフランスの彫刻家・画家であり、代表作はパリ・オペラ座のガルニエ宮内にある複数の彫刻や「ナポリの漁師の少年」「ダンス」「ウゴリーノ」となっております。ジャン・バティスト・カルポー:Jean-Baptiste Carpeaux (1827年5月11日~1875年10月12日は聞きなれない名前ですが、旅行などでパリ・オペラ座のガル二エ宮を訪ねていたならば、カルポーの作品をガル二エ宮のどこかしらで目にしたかもしれません。



カルポーの生涯

ジャン・バティスト・カルポーはフランスのノール県、バレンシエンヌで石工の息子として生まれ、カルポーの初期の研究からはフランソワ・ルード門下であったことが分かっています。カルポーは1844年にエコール・デ・ボザールに入学し、1854年にローマ大賞を受賞後、芸術家としてのインスピレーションを求めてイタリアのローマに留学しています。カルポーはそこで、ミケランジェロ、ヴェロッキオ、ドナテッロの作品を研究しました。1854年から1861年の期間のローマ滞在では、カルポーは自発的にバロック芸術運動の偉大な原則を創り上げることに参加しました。

カルポーは路上で出会う民衆、すなわち現実的な一般市民を創作の主題として古典的なアカデミズムの伝統を打ち破ります。この時期に制作された「ナポリの漁師の少年」の第二鋳造の作品は、東京・上野の国立西洋美術館に所蔵されているため、展示の機会があれば見ることができるでしょう。

カルポーは一生涯を通じてたいへん沢山の素描を描いており、その多くはバレンシエンヌ美術館やルーブル美術館の素描室などに保管されています。特にイタリアで描かれた素描帖は100冊にも及び、これらはバレンシエンヌ美術館に所蔵されていたものの調査はほとんどなされていませんでしたが、2012年に日本の西洋美術史学会においてカルポーのローマ滞在期の動きについてスポットを当てられた機会がありました。


カルポーとローマ アカデミー サロン

カルポーは1853年に、あまり注目を集めていなかった石膏のレリーフ出品によってアブド・エル・カデル公爵に付き添い、芸術アカデミー展「サロン」にデビューしました。カルポーはローマ留学時代、型にはまったアカデミズム教育に疲れ果て、ローマの街中で放浪者となります。この期間に作られた代表作「ウゴリーノ」では、ダンテ「神曲」に登場する中世イタリアの貴族ウゴリーノ・デッラ・ゲラルデスカを表現し、「ナポリの漁師の少年」の像はたくましい肉体と愛嬌のある顔、手の表情の力量、少年象の足元に配置された小魚から、アカデミーでの厳格な課題の条件に対する的確な応答とカルポーだけが成しえた、したたかなアカデミズムへの挑戦がこもっています。

カルポーは街を放浪しながら素描をし、システィーナ礼拝堂でミケランジェロのフレスコ画を眺めてつかの間の自由な時を過ごしました。

カルポーはこの時期に「芸術家が青ざめ、凍えを感じたとき、彼自身(芸術家)は太陽の陽射しとミケランジェロの芸術作品の元へ駆けよるのだ」と述べています。

カルポーが手がけた笑顔の若い少年の銅像は非常に人気があり、また大理石やブロンズで変形を数パターン作るなど、複製の像を遺しています。複製作品を多く遺しているカルポーは、例えばワシントンD.C.の国立美術館で展示されたサミュエル.H.クレスコレクションの貝と少女の像と同じ像を、数年後に習作として遺しています。

1861年にナポレオン三世の崇拝者だったカルポーはマチルド・ボナパルトの胸像を作り、のちにナポレオン三世から報酬がもたらされました。その後1866年に、カルポーは大掛かりな仕事をするために自らのアトリエを設立し、同年にフランス軍からシュバリエ(パリ名誉市民)の褒章を授与されました。カルポーは自身の兄弟をセールスマネージャーとして採用し、大衆に訴える作品を制作するための研鑽と計算ずくの努力を貫きました。


カルポーの門徒たち ~ジャン・ルイ・フォラン エメ=ジュール・ダルー

彼の門下生には、ロートレックやドガほど有名ではないものの19世紀末のパリの人々の活き活きとした姿を描いたジャン・ルイ・フォランや、日本では静岡県立美術館に「乳を与えるパリの女(1874年作)」の所蔵があるエメ=ジュール・ダルーなどがおり、色彩で光を描く「印象派」ばかりでなくアカデミーの基礎がしっかりと息づいた作風を見て取ることができます。1875年の10月12日にカルポーはパリにほど近いセーヌ川沿いのクルブヴォアという地で、48歳という若さの内にこの世を去りました。

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