今回いわの美術が買取りをさせて頂きましたのはロバート・ハインデルの「End of Innocence」です。
バレエダンサーがレッスン場で稽古する様子を中心に描くハインデルの活動終焉期に差し掛かる1986年から2005年の間にハインデルがミュージカルのワンシーンを描いた、ひとひねりある作品です。仮面を見つめる憂いある女優のオーラが描かれています。
2015年の初夏に行われた「没後10年 ロバート・ハインデル展―光と闇の中の踊り子たち―」(そごう美術館)においては、代表作「メシアを待ちながら」をはじめとした、ハインデルの画家としての「ダンサーの表情の深み」を描きたいという意志が込められた作品群が公開されたということもあり、彼の生涯について回顧される機会があったことは記憶に新しいところですね。
ハインデル作品のコレクターとしては、英国のプリンセス・ダイアナ、モナコのキャロライン王女(カロリーヌ・ド・モナコ)、高円宮憲仁親王などが知られています。ハインデルは生前、俳優で映画監督のクリント・イーストウッド、映画監督ジョージ・ルーカスや、『キャッツ』『オペラ座の怪人』などミュージカルの名曲を作曲したアンドリュー・ロイド・ウェバーなどからも敬愛されました。草刈民代など日本のバレエダンサーとも親交があったハインデルは『MIYAKO』というシリーズで英ロイヤルバレエ元首席の吉田都を描き、バレリーナ吉田都のしなやかで凛とした表情を描いています。
描くポイントを絞り込んで画面の間合いの効果を活かして描くことで、スピード感をもち、緊張感あるダンサーの研鑽ある情景を伝えてくる点が「現代のドガ」とも評されるロバート・ハインデルの作品の特色といえましょう。
バレエをされていた方や身体美を追求する方、舞台芸術を愛好される方に、ハインデルの作品は人気がありますゆえ、お査定にあたっても、比較的よい結果を望める作家のうちの一人として、ロバート・ハインデルの作品はお勧めです。
を、あらかじめお控えの上でお電話ください。
もし「絵のことがなにもわからない…!」という状況の場合は、少しばかりお手数ですが作品の全体がわかるお写真を一枚、オンライン査定からお送りくださいませ。