いわの美術では、チェコスロバキアのボヘミアの名窯ロイヤル・ダックスの買取を致しております。
ロイヤル・ダックス、正式にはROYAL DUX BOHEMIA社は、1853年創業のチェコスロバキアの老舗名窯の一つで、カタカナではロイヤル・ドックス、ロイヤル・デュックスとも表記されます。
ロイヤル・ダックスの創業の地テプリツェは、数々の陶器工場を抱えるヨーロッパでも有数のカリヨン(白陶土)の産地であったため、ロイヤル・ダックスの作品は、白磁の深みのある白さと表面を覆う透き通った釉薬が特徴となっています。
ロイヤル・ダックスは、創業当初、食器類を細々と作っていましたが、Eduard Eichlerに買収されたことにより転機を迎えます。素晴らしい才覚の持ち主であった造形作家Eduard Eichlerを迎えたことにより、ロイヤル・ダックスは、ロイヤルコペンハーゲン、セーブル、ロイヤルウースターを手本としたテラコッタやマヨリカをつくるようになり、造形力や技術力を増し、1878年のパリの博覧会で銀賞を獲得しました。次第に、ロイヤル・ダックスは、チェコ独自の陶磁器も作るようになり、セント・ルイス世界博覧会ではグランプリ、ミラノ博覧会でも銀賞を受賞するなど、数々の名立たる賞を受賞し、世界からも注目される名窯としての地位を築きました。
美しい白磁に特徴のあるロイヤル・ダックスですが、それだけではなく、細部に至るまで精巧に彫刻された写実的造形力は、他に追随を許さない技術の高さを有しており、アール・ヌーボーの女性のフィギュリンや女性が絡んだ壷・コンポートなどの製作で世界的に高い評価を得ています。
1900年以降、ロイヤル・ダックスの作品には、三角形△をトレードマークとして冠したバックスタンプが用いられるようになりますが、歴史あるロイヤル・ダックスのバックスタンプは、時代やつくられた場所などによりデザインも異なります。
創業当初は、△の中央のオーバルの中にEが配されたものでしたが、次第に変化し、北ボヘミアのMostの工場で製造されたことを意味するMを△の中央に配したものや、△のないROYAL DUXと英文字だけが配されたものなど、ロイヤル・ダックスのバックスタンプには、アンティークから現行品まで様々なバリエーションがみられます。
ロイヤル・ダックスの作品には、精巧にバックスタンプを模したフェイク品も出回っており、価値を見極めるにはある程度の目利きが必要となります。
また、同じロイヤル・ダックスの窯でつくられたものでも、復刻版があり、アンティークのオリジナルと比べると価値は下がってしまいます。
いわの美術では、買取経験豊富な目利きのある専門スタッフが、しっかりとお品物の価値を見極めて、正当な査定・評価を行っております。ロイヤル・ダックスの買取なら、美術品・骨董品買取実績豊富ないわの美術に是非お任せください。