こちらのお品は北越堂の銅製水注です。
一見漆器のような質感と朱赤ですが銅製の水差しです。シンプルですが、雀と花の彫刻がはいることで賑やかな印象を受けます。
いわの美術では北越堂の茶道具の買取を強化しております。
初代本間七蔵は1860年に生まれました。
1869年、玉川堂に入門。1879年に玉川堂門下の実兄の下に勤めた後、1884年に独立し、北越堂と称しました。
そして1887年頃、初代である本間七蔵が当時当たり前とされていた打ち出しでなく板巻物の技術を燕の銅器にとりいれたことで、銅器を安価に量産することが可能になりました。
しかし、初代本間七蔵のこの革新的なアイディアは受け入れられませんでした。
第一次世界大戦終戦後の好況下で打ち出しでは立ち行かなくなってやっとその効率性が評価され、板巻物の技術を用いた銅器は爆発的に普及することとなります。
銅器の器はだいたい奈良時代から作られるようになり、神前にお茶を供える献茶や、仏前に供える仏具を中心に広まっていきました。
銅製の急須・薬缶は現在でも人気があります。
銅器は特有の鈍色を長い年月をかけて徐々に色を深めていくことが特徴で、その素朴なぬくもりに愛着を感じる方も多いです。
また、銅器には殺菌作用があるため水を入れると浄化され、まろやかになります。
銅器でお茶やお酒を入れると水同様、まろやかになることから急須・薬缶としての性能が優れていることがわかります。
北越堂の作品の多くは銅製ですが、稀に銀製の作品もあるようです。銅製以外のものですと希少価値が高くお買取り額も高くなる可能性があります。
また、北越堂の作品の中には薬缶をはじめ花器や茶筒など様々な茶道具が作られていますが、中古市場では一枚の銅板を金槌で叩いて作られる鎚起銅器の薬缶が特に人気です。
もしお手元にご売却予定の北越堂の薬缶がありましたら、いわの美術にご連絡ください。
専門の査定員が無料で査定致します。その際には作家名や作品名、共箱の有無などをお伝えいただけるとよりスムーズにご案内できます。