作家名:石ノ森章太郎
作品名:2012年『サイボーグ009』
技法:リトグラフ(ニューパールプリント)
弊社では石ノ森章太郎の絵画のお買取りに力を入れています!
『サイボーグ009』、『HOTEL』、『さるとびエッちゃん』、『マンガ日本経済入門』などSF漫画から大人向け学習漫画まで幅広いジャンルで多くの作品を描いた多作作家でも知られており、少年・少女時代に石ノ森作品を読み熱中した方も多いかと思います。
また、漫画だけでなく『仮面ライダー』シリーズなどの特撮作品の原作者でもあり多岐に渡って活躍しており日本で知らない人はいないと言っても過言ではない漫画家です。
中でもモチーフが『サイボーグ009』の作品は中古市場で人気が高く高額でのお買取りが期待できます!もちろん、サイボーグ009以外の作品もお買取り対象ですので、石ノ森章太郎の絵画のご売却をお考えの方がいらっしゃいましたら、いわの美術までご連絡ください。
石ノ森章太郎(本名・小野寺章太郎)は、1938年に宮城県に生まれます。
手塚治虫・酒井七馬『新寶島』に影響を受け、中学時代から漫画家を志し「毎日中学生新聞」に4コマ漫画を投稿、初入選を果たすとその後も意欲的に作品の投稿を続けました。
高校入学後、少年向け漫画雑誌「漫画少年」への投稿を目にした手塚治虫からその実力を称賛され、アシスタントを務めることになり、1954年に「漫画少年」に『二級天使』が掲載され石森章太郎の名でプロデビューを果たします。
高校卒業と同時に上京し、手塚治虫や藤子不二雄など多くの著名な漫画家が生活をしていたトキワ荘に住み活動を始めてすぐに頭角を現し、その才能と持ち前の体力で他漫画家の約5倍のスピードで描き上げていたそうです。
1959年、多忙であった手塚治虫の代わりに東映動画の劇場アニメ『西遊記』の制作に携わることとなり、アニメーション制作へ関心を抱くようになりますが絵柄が個性的でアニメーションには即さないと断わられ断念します。
しかし、この出会いが後の東映での特撮作品を担当するきっかけとなります。
多くの支持を得ていた石ノ森は1964年代表作である『サイボーグ009』の連載が開始、1971年には特撮作品『仮面ライダー』の原作を担当しさらに活躍の場を拡げていきました。
1981年からは日本漫画家協会理事を務め、1985年には初心を忘れない為にと「石ノ森章太郎」に改名し1989年には「漫画」を「萬画」と表現する「萬画宣言」を提唱しました。
漫画からマンガへ、著名な作家や時代の移り変わりと共にその名を変え、表現の可能性は拡がりを見せているマンガを、多様なテーマの表現できる無限の可能性を秘めたメディアの呼称「萬画」として自らの作品のみでなくマンガの総称として定着させる意思があったようです。
そして、1998年60歳でこの世を去りましたが執筆速度の速さと多くの人々に愛された作品を多く世に送りだしてきた人気漫画家は、「漫画の王様」と称され人々に愛され続けています。
2008年には「1人の著者が描いたコミック出版作品数の世界最多記録」としてギネスに認定されるなど今なおその存在感を示し続けています。
石ノ森はレオナルド・ダ・ヴィンチに憧れ多才でバランス感覚に優れた人間に憧れ、創作活動以外でも様々な活動を続けながらもマンガの新しい形を模索し続け、紆余曲折を経て様々な表現技法を自らの作品の中で体現していきました。
この実験的取り組みは多くの漫画家たちに影響を及ぼし、特にマンガのコマ割りは劇的に変化しました。石森の試行錯誤の末に生み出された技法の数々が現在まで続くマンガ表現の礎を築いたと言っても過言ではないでしょう。