こちらは、千家十職表具師である奥村吉兵衛の如心斎好腰風炉先屏風です。表具師とは、掛軸の表装や屏風、釜敷紙など ”紙” に関する職人のことを言います。
こちらの屏風は、12代堀内宗完(兼中斎)の自筆の書付があることや、「如心斎好み」という点で評価が高く、高価買取させて頂きました。
只今いわの美術では、奥村吉兵衛の作品のお買取りに力を入れています。ご売却をお考えの方は茶道具の買取実績の多い、いわの美術にお任せください。
千家十職とは、三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)に出入りする職人たちの尊称です。奥村吉兵衛はその十職のうちの表具師の家で、初代吉右衛門から始まり、当代は13代です。
初代吉右衛門は元和4年(1618)~元禄13年(1700)に活躍し、武士から商人に転業して屋号「近江屋吉兵衛」を名乗ります。
初代の長男が2代目を継いで、表千家6代覚々斎の口利きによって、紀州徳川家と表千家のご用達になります。
8代・吉兵衛は歴代で最も名手と言われていて、茶道以外にも国学や儒教に精通していました。しかし、明治維新の影響で奥村家は存続の危機に陥りましたが、9代目が奥村家の立て直しに成功し、現在13代が継承しています。
お茶を点てる時に使うお湯を沸かす道具を風炉といって、その風炉の先において道具を引き立てたり保護するのが、風炉先屏風の役割です。
お茶を行う季節や、使う道具によって風炉先屏風を変えることで、茶室を引き締め彩りを与えることができます。
奥村吉兵衛は道具作りにおいて、際立って美しいものを作ろうとするのではなく、周りの道具との調和をはかり、引き立てることを重視しています。掛軸なら、作者の筆致を生かすような表装にし、風炉先屏風であれば、点前の道具組を引き立てるように考えて作られています。
奥村家に伝わる伝統に忠実にものづくりをする、”職人”としての意識が強くあることがわかります。
中古市場では、奥村吉兵衛の屏風、釜敷紙などが人気が高く高価買取が期待できます。
○○好み、書付があるものだと査定評価が高いお品物になります。どの茶人が書付をしているかによってお値段が変わってきますので、お問い合わせの際にはその点に関して詳しくお伝え頂けると査定がスムーズに進みます。
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