福島武山は、赤絵細描の九谷焼の作家で、全国伝統的工芸品公募展でグランプリ受賞をはじめとして、数多くの賞を受賞しています。
福島武山の赤絵には、太さの違ういくつもの筆が使われていて、中でも一番細い筆は0.01mmです。細い筆で描かれる細密で美しい図案に圧倒されてしまいます。
福島武山は細かい文様をリズミカルに線を引いていき、一筆一筆は、淀みがなく凛とした印象を持ちます。また、福島武山が描く人物の表情は魅力的です。福島武山は、「人物画は表情が命」といっていて、彼の描く人物の表情はどれも朗らかで見応えがあります。
赤という色は使い方によっては鋭くてきつい印象になりがちですが、福島武山の筆致の柔らかさや、人物画の表情の影響でしょうか、優しい雰囲気を感じる作品です。
福島武山は、国内に限らず海外からも注目されている作家で、その評価の高さからエルメスの腕時計の時計盤の絵を任されたこともありました。
日本の九谷焼の素地との違いや、通常作る作品よりも小さい所に描くということで、苦労したそうです。素地には、フランスの国立窯のセーブル、時計はスイス製で、図柄のデザインと絵付けを福島武山が行った、三国共同制作ということで注目されました。
只今、いわの美術では、福島武山のお買取りを積極的に行っております。ご売却をご希望の方は、いわの美術にご連絡ください。
江戸後期に盛んであった、南画を陶器に絵付けしようとしたことから始まり、繊細で品のある文人好みの作品に特徴があります。
明治から昭和初期にかけては、九谷焼の陶芸家のうち200人ものひとが赤絵細描を作れたといわれています。
福島武山には、特に師はなく、先人たちの赤絵作品を中心に研究をして、独自の作品を作り出していきました。
これほどの作品を作るのに、師匠がいないことに大変驚きます。
近くでみると、非常に細かな模様に感動し、遠くから見ても、有機的な構造の図柄を楽しめるので、一つの作品に多くの見どころがあります。
また、福島武山の作品は、赤絵の具一色で濃淡をつけ、立体的に見せる独特の技法を使っています。山水図の遠近感や人物の膨らみ、また幾何学模様の立体感などのすべてを赤の濃淡のみで表現しています。
福島武山の作品の文様には、花鳥図・山水図などの伝統的なものが主です。中には、「九谷焼彩匠会」のウルトラマンとコラボする企画で制作した『バルタン星人』や『ゴジラ』の赤絵細描九谷焼などの珍しい作品もあります。
福島武山の九谷焼は、中古市場で大変人気が高くあり、高価買取が期待できます。福島武山の作品には、花瓶、壷、飾り皿、酒器などがあり、どれも弊社でのお買取り対象のお品物です。
図柄、文様の違い、作品の大きさ、共箱の有無によってお値段が変わります。お問い合わせの際にはその点に関してもお話しいただきますと、査定までスムーズなご案内ができます。
なお、いわの美術では、福島武山以外の作家の作品のお買取りもいたしております。蔵や家の整理でたくさんお品物があるという方などは、全国出張買取も行っておりますので、合わせてお問い合わせください。