キャロル・コレットについて

画家であり版画家であるキャロル・コレットは1945年にカナダ トロントで生まれました。

絵を描くのが好きな子どもだったキャロルは、広大な自然の中で自由に遊ぶことで季節の移ろいを楽しむ豊かな感性や優れた色彩感覚を育みました。

幼い頃の将来の夢は自身でデザインした洋服を作ることでした。この夢から発展し、ファッションイラストレーターになることを志します。
そして1967年にオンタリオ カレッジ オブ アート＆デザインを卒業し、ファッションイラストレーターとなる夢を叶えます。
カナダのケンベックシティへ移り、流行の店の新聞広告用に女性ファッションのイラストを描く充実した日々を送っていましたが、ここで将来の伴侶と出会い彼の故郷であるボストンへ1968年に移住します。
1969年からはニューヨーク、ニューオリンズ、ハワイへと移り住み銅版画の制作を始めました。

ヨーロッパの美術館を巡り古いエッチング技法による細部の繊細さや色彩の豊かさに感銘を受けたことがきっかけで、絵を描き始めます。

ニューイングランドの田舎町の風景をペンで何枚もスケッチすることでキャロルの絵の才能が開花されました。

これがキャロルのエッチングの基礎となり1976年にスイスでヨーロッパ伝統の版画技術を本格的に学びます。

そして試行錯誤の末、銅板エッチングした後に水彩絵具で手彩色を加える独自の手法を生み出しました。

この手法によりプリントのテクスチャーと柔らかく鮮やかな色彩が特徴的なキャロル独自の世界感を確立します。

特殊なエッチング作品は国際的に高く評価され、世界中のファンから支持されました。

1984年からはハワイとボストン郊外にアトリエを移し精力的に創作活動に取り組んだキャロルの作品の多くはコカ・コーラ社、アメリカ銀行、ブルックリン美術館、三井ホームなど多くの一流企業、公共施設のコレクションとして収蔵されています。

繰り返しデッサンすることで確立されたキャロル・コレットの作品は柔らかな表情と生き生きとした植物のきらめきを感じさせます。

見ている者の五感を刺激させるキャロル・コレットの版画はアメリカ、日本を中心として高い人気を誇り、現在の市場でも需要があるため弊社ではお買取りに力を入れています。