松井ヨシアキは『音』を聞くのではなく感じ取り、パリの日常生活の音の旋律を絵で表現しています。
リズミカルで暖かく哀愁漂う独特の空気感が深く心に響く作家です。
松井ヨシアキ | マツイヨシアキ |
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1947年~ | |
洋画家 | |
受賞 | 第19回 昭和会展 昭和会賞 (1984年) |
松井ヨシアキは中学生の時に『石ころ』の模様を色で写生したことがきっかけで、描くことの楽しさや面白さを実感したそうです。
高校時代は美術の教師にも恵まれ才能を伸ばしましたが、この頃から薬の副作用で聴覚に影響が出始め、20代で完全に失ったそうです。
高校卒業後は美術系の大学に進学せず、独学で絵画を学びました。
そしてグラフィックデザイナーやデッサン教師などの職業を経ながらも画家として活動し続け、37歳の時に巨匠への登竜門として知られる『昭和会展』にて、グランプリに相当する『昭和会賞』を受賞したことで一躍脚光を浴びます。
特にパリの町並みや人々を描いた作品で評判を上げ、代表的なモチーフとなりました。
街角のいたるところでドラマが起こるパリに魅せられた松井ヨシアキは、毎年のようにパリに長期滞在して作品を描き、作品と共に帰国するというスタイルで、現在も精力的に創作活動しています。
何かを表現しようとすると技術が必要であり、しかし技術ばかりでは心がやせてしまう、となるべく描き込まずにシンプルに表現した作品は、省略や抽象が取り入れられたオリジナルの作風です。
「耳が聞こえていたら、画家にはなっていなかったかもしれない」と言うように、研ぎ澄まされた感覚で『音』を感じ取り、何気ない瞬間を表現した作品は、まるで音楽のように優しく心に響きます。
そして華やかで光あふれる中にも憂いを帯びた独特の影が存在し、どこかノスタルジックな情感が残ります。
このようなオリジナリティ溢れる作風の松井ヨシアキは、日本の現代画壇を代表する画家です。
松井ヨシアキの作品は油彩画が主ですが、水彩画も存在し、リトグラフなどの版画も制作しています。
その中でも買取価格が期待できる作品は、油彩画・水彩画などの肉筆画です。
人気のモチーフはパリ関連で、パリの他にもヴェネツイアや東京の下町なども描いています。
肉筆画は1点しか存在せず、モチーフやサイズ、作品の出来、作品の保存状態によって価格が変動するので、写真による査定がお勧めです。
鑑定書などの付属品はプラス査定となりますので、お持ちの場合は必ず一緒にお出し下さい。
いわの美術では松井ヨシアキの油彩画のお買取りを強化しています。
コレクションの処分やお引越しなどで売却をお考えの松井ヨシアキの作品をお持ちではないでしょうか?
今回お買取りした『チャイコフスキーの夜』はF0号サイズ(180mm×140mm)と小さな作品でしたが、明るさの中に憂愁が混ざる松井ヨシアキらしい出来であり、状態も非常に良かったので高価買取となりました。
いわの美術では絵画の買取り経験が豊富であり、お客様の大切なお品を1点1点丁寧に査定させていただきます。
無料査定はWEB又はLINEで写真を送ることができ、お手軽にご利用が可能です。
ご売却はお客様のご納得の場合のみ行っておりますので、安心してご利用下さいませ。
スタッフ一同ご連絡を心よりお待ちいたしております。