写真の作品は、藤井勉作 『歓』という油彩画です。
『歓』
楚々とした横顔は凛々しくも、どこかあどけない少女の面影を残した表情が心を揺さぶる作品
画は写実的な表現の作品が多く、人物画(愛娘がモデル)をはじめ、花や動物などを描き、
光の入れ方や、髪の毛1本1本まで柔らかさを表現し細密な描写が多いのも作品の特徴です。
1948-2017年。 秋田県生まれ。
1971年、岩手大学教育学部特設美術科卒業。
1976年、シェル美術賞展佳作賞。
1977年、昭和会展優秀賞。
1980年、安井賞展佳作賞受賞。
繊細かつ可憐な少女像は、主に藤井勉の3人の愛娘がモデルです。
成長の過程を細密な描写で描き、父親として温かい眼差しに満ちた作品は、観る側にも愛おしさ
を感じさせるそんな描写が数多く残されています。
東北の緑豊かな岩手山に、自ら木を植え開墾した土地へと移住し、自然との共生の中で創作活動
を積極的に行っていきます。
独自の絵画世界を表現し続けていた矢先の、3月11日、東日本大震災が起きました。
被害の大きかった陸前高田のホテルには、自身の大作「風と潮の神話」が飾られていましたが、
津波によって流され、行方不明となってしまいます。
震災直後、支援活動を行っていた際に、ホテル関係者から、
『先生に描いていただいた大切な絵が流されてしまいました。申し訳ない。』
と言われた藤井は「風と潮の神話」を、陸前高田が復興した時に、寄贈するつもりで
再制作することを決めます。
同年9月、自身の藤井勉展―生命と大地―にて、制作途中だった同作品を発表します。
さまざまな思いが込められた力作は、震災で多くの痛みを伴った来館者から、感謝の言葉と
共に、性別や年齢を超えて受け入れられたのでした。
2017年9月、残念ながら心不全のため69歳でこの世を去りますが、画家としてだけではなく、
1人の人間として郷里の東北、そして家族を描いた作品達は、後世の芸術家達に感性を余すこ
となく伝承していくことでしょう。
作品のお買取りについて
只今、いわの美術では、藤井勉の作品のお買取りに力を入れています!
お買取り価格は状態や市場相場などによって変動しており、お品物の御内容や状態に
よっても予想を大きく上回る査定額がつくことも少なくありません。
査定や、お持ち込みをご希望のお客様は、お写真やお品物の詳細な情報を
「お問い合わせフォーム・メール・LINE・お電話」からお伝えください。
お問い合わせいただいた御内容を弊社専門の査定員が拝見させていただき、お品物の
査定額をお出し致します。
査定額にご納得いただけましたら、ご提示した金額をお支払いし、お取引完了と
なります。
遠方のお客様には宅配・無料出張サービス等のご案内も致しておりますので、
お気軽にお問い合わせくださいませ。
(※出張買取ではお品物の御内容によりご相談させていただく場合がございます。)
骨董品・美術品のお買取りは実績豊富ないわの美術にお任せください!