中国古陶磁 粉彩をお買取りいたします。【2020年買取・新着情報】

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新着情報

中国古陶磁 粉彩をお買取りいたします。

2020.11.29

中国古陶磁 粉彩をお買取りいたします。






いわの美術でお買取りしましたお品物から、中国古陶磁・粉彩(ふんさい)の万年壺をご紹介いたします。

彩り豊かな華々しい絵付けは中国陶磁の得意とするところです。

伊万里・九谷・薩摩など、日本の焼き物にも多様な絵付けがありますが、中国のものは使用する色数・モチーフ・文様などが異なり、ひと味違う魅力を称えています。


筆遣いの感じられる丁寧な唐草文様と、グラデーションの美しい南瓜のような果実、細密に描き込まれながらも自由な筆の運びが魅力となった蝶の図柄が配されています。

壺の肩に如意頭文、裾にラマ式蓮弁文と二つの伝統文様が描かれ、官窯として長い歴史のある景徳鎮の品物と窺える一品です。



粉彩とは

粉彩は中国陶磁器の絵付け技法の一つです。清代に西洋から伝播した上絵付技法と、従来の東洋的上絵付技法を混合して生まれました。

東洋の釉上彩色は、水彩画や日本画のように彩料をニカワ・フノリで溶いた水溶(みずとき)で、それに対し西洋式では油彩画のように乾性油・不乾性油を混合する油溶(あぶらとき)と異なる性質を持ちます。

粉彩はこの二つを併用し複数回の焼成を重ねる、非常に技術力と時間のかかる技法であり、官窯をはじめとする景徳鎮の熟練工の手によって作られました。


粉彩が登場する前までに確立した、元末からの青花・明から続く五彩に見られる絵付けの様式は、粉彩に受け継がれたものもある一方、変化した部分も多くありました。

蓮弁文・如意頭文・雷文・波濤文などの文様帯は、青花から五彩、粉彩へと続いて使用され、中国の伝統文様となります。

一方で五彩に多用された山水・人物像は粉彩では息を潜め、花鳥・花卉中心へと変化しました。

粉彩の登場によって、従来の五彩や青花では実現しなかったグラデーションなどの表現が可能となり、西洋由来の写実表現も加わります。

粉彩は清代の雍正帝・乾隆帝の時代に爛熟期を迎え、中国陶磁史上に輝く名品が多数生まれました。


 

 

景徳鎮について

中国の磁器の興りは古く、漢代から青磁の焼成が始まり、華北・江南の各地で青磁・白磁・黒磁が発展しました。

五代十国ころから現在の景徳鎮である昌南鎮の地でも、江南の越州の青磁・華北の邢州の白磁に倣って磁器の焼成が始まります。

土・水・薪を豊富に得られる地の利に恵まれた昌南鎮に、北宋皇帝の真宗は官窯を築き、元号を冠して「景徳鎮」と名付けました。

その後も宋・元・明・清から現代に至るまで、世界随一の磁器産地として景徳鎮の歴史は1000年続いています


特に元代後期に生まれた青花(せいか)の絵付け様式の存在意義は大きく、その後の時代にも受け継がれます。

元代は西アジアへの輸出品の需要から大作が多く、壺の各部によって模様を分ける装飾法や、後代に受け継がれる文様帯が生まれました。

写真のお品物の胴裾にもみられるラマ式蓮弁文、如意頭文も元代の青花に見られるものと同様で、明~清の五彩を経て、清の雍正帝時代以降の粉彩にも用いられる代表的な文様です。

元・明を通じ陶磁器の主要生産地となった景徳鎮では、さらに清朝最盛期に最も優れた作品が作られました。

康煕帝末期に西洋式の上絵付技法・顔料の伝来と焼成技術の発展によって粉彩(琺瑯彩)の技法が確立し、次の雍正帝・乾隆帝の時代に中国の長い陶磁史でも際立つ名品が多数生み出されました。

当時の景徳鎮の官窯製品のなかでも、特に優れた品物を「古月軒」と呼び、多くが現在も故宮博物院に収蔵されています。

 

清末の同治・光緒年間から、中華民国初期にかけての景徳鎮では、古典作に範をもとめた倣古作品が作られました。

官窯が崩壊し良工が民窯へ下り、自由に倣作が行えるようになったこと、顔料の進化により良作が作られましたが、辛亥革命以降胎二次大戦までの混乱期に低迷します。

中華人民共和国の成立後10数年は景徳鎮の陶磁工芸復興が計られるものの、文化大革命で景徳鎮を再興させた陶工達が追放の憂き目に遭いました。


しかし1975年文化大革命末期、毛沢東の日常用の器を制作するよう景徳鎮に注文入り、選りすぐりの職人と材料が集められます。

最高品質を目指した計画は7501工程と呼ばれ、この時の製品は最後の官窯、現代の官窯と評される完成度を誇りました。

1978年の開放経済移行後は再び活況を取り戻し、陶磁器の名産地としての復権に留まらず、現在では陶磁の専門課程を置く大学も設置され、景徳鎮は歴史と未来を包括する都市として発展を遂げています。



粉彩の壺・器をお買取りいたします。

近世中国最後の華となった清朝最盛期、中国の陶磁芸術の真骨頂となった粉彩は、紫禁城の皇族ならびに欧州の王侯貴族に愛されました。

長きにわたり幅広い作品がつくられ、最上作は美術館や博物館に収蔵されるものの、中古美術市場

に流通する品物もございます。

今回のお品物は蓋付の壺ですが、口の広さは酒会壺ほど広がらないものとなっています。

唐草の輪郭線には筆による緩急がみられ、20世紀後半の大量生産による倣古品のようなプリントではないことが窺えます。

葉と果実の淡いグラデーション、彩り豊かな表現は粉彩ならではの美しさです。


いわの美術では骨董品・美術品の専門知識を有した査定員が在籍し、中国古陶磁もお買取りも積極的におこなっております。

ご自宅やご実家に秘蔵されていたお品物は、代々伝世の貴重な作品かもしれません。

お写真送付によるオンライン査定はすべて無料で行っており、お電話・メール・LINEにて随時お問合せ受付中です!

お品数が多い場合など、お住まいの地域によりましては出張買取が可能となります。

まずはお気軽にお問い合わせくださいませ


 







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