近年、アンティークのエニカの時計が注目を浴びています。
特徴的なデザイン、そして極限状態でも正確に時を刻む強靭さは現代にはない魅力です。
会社 | ENICAR(エニカ) |
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モデル名 | Sherpa(シェルパ) GMT |
エニカ社は1854年にスイスのアリスト・ラシーヌ(Ariste Racine)と妻のエマ(Emma)が創業します。
ラシーヌ家は長い歴史を持つ職人の一族で、『ラシーヌ』の名はすでに商標登録されていて使用できませんでした。
そこでブランド設立時にはエマのアイデアで、ラシーヌ(Racine)を逆から綴ったエニカ(Enicar)というブランド名を採用します。
そして高い品質と他社が真似できない良心的な価格が評判となり、ヨーロッパの鉄道時計や第一次世界大戦の兵士の間で使用されました。
更には1934年に息子のアリストJr. も入社し、父親譲りの営業力を発揮します。
その画期的な営業内容は、家族経営で莫大な広告費が組めない中、スイスの登山家を支援することにより知名度を高めることでした。
そしてついに、1956年にスイスの冒険家によるエベレスト・ヒマラヤ登山に携帯されたことから、過酷な気象条件においても精度を保つことを世界に認知されます。
その影響は大きく、日本においても1959~1960年の南極探検隊の公式時計として採用された程です。
しかしながら1970年代のクォーツショックによる業績悪化、大量生産へと切り替えるも軌道に乗らず、加えて1988年に香港の実業家に買収されたことから方向性が変化し、昔のエニカの魅力を失ってしまいました。
現存するアンティークのエニカは非常に貴重であり、最近になって人気が上がってきています。
エベレストの案内人として有名な民族の名を冠したシェルパは、アンティークのエニカの代表格です。
1970年代以降の大量生産を含め、約100種類のシェルパが作られたそうですが、特に1930年代後半~1950年代に生産されたシェルパがコレクターの間で人気があります。
代表的なシェルパ シリーズ
Sherpa Guide | シェルパガイド | 旅行者向けのワールドタイムの腕時計 |
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Sherpa Ultra dive | シェルパウルトラダイブ | 大きくて見やすくかつ邪魔にならない、ダイバー向けの防水腕時計 |
Sherpa Star | シェルパスター | ブレスレット風の装飾性の高いモデル (『Star Jewel』とは異なる) |
Sherpa Jet | シェルパジェット | 戦時中、アメリカ空軍が指定した設計を取り入れたパイロット向け腕時計 |
Sherpa Graph | シェルパグラフ | レーサー向けにプロモーションして成功したモデル |
エニカのシェルパ シリーズは、1950年代とそれ以前の物が貴重で、状態が良ければかなりのお値段が期待できます。
シェルパウルトラダイブ、シェルパジェット、シェルパグラフなどの過酷な状況に耐久性があるモデルは、その他のモデルよりも高い価格が付く傾向です。
シェルパが世界に出回り始めた頃に鮮烈な印象を与えた、ワールドタイム用の赤いリングがあるモデルも根強いファンの支持があります。
逆にシェルパスターは装飾性が高く、独特のデザインで好き嫌いが分かれることが多く、物によってはあまり良い値段が付かないかもしれません。
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今回お買取りしたエニカ シェルパ GMTは第二時間帯を表示できる赤いリングのダイヤル付きです。
字盤に描かれたウルトラソニック (ULTRASONIC)の文字は、凄いテクノロジーという訳ではなく、音波と液体を用いた特別な洗浄を行ったことから表記されています。
古いお品ですが、状態が非常に良く、稼働品であったので高価買取となりました。
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