写真のお品物は、以前いわの美術でお買取りいたしました、林喜市郎の油彩肉筆画「村外れ」です。早春の晴れの日の澄んだ空気を感じさせる田園風景がみずみずしく切り取られた逸品です。
林喜市郎は50歳を過ぎてから世に出た異色の画家です。1919年に千葉県野田市に生まれ、太平洋戦争後はシベリア抑留を経験し、1950年に帰国を果たしたのち絵画制作を始めます。
日本全国を旅し各地の民家を描いた作品を得意としており、1970年に全国勤労者美術展で都知事賞を受賞し、翌年一水会にも入選しその才能が世に知られていきます。
林喜市郎が一途に描き続けた日本の里山風景、田園風景と茅葺・藁葺屋根の家屋は、いずれも土地ごとの気候風土や季節を巧みに描き分け、見る人の故郷だけでなく訪れたことのある土地の思い出を呼び起こす力強さがあります。東北の山村の秋の寒さ、東海地方の春の野山の暖かさなど、自然豊かな田園にはこれほど多様な情感があったのかと、都会生活に慣れた現代人に日本の原風景を思い起させるようです。
茅葺屋根は現在では文化財に指定されることが多く、生活感とともに描かれている前世紀の油彩画は、今後より貴重となってくるといえます。
1978年に松坂屋名古屋本店、1984年に松坂屋上野店にて個展を開催し、その後1986年に池袋の東武百貨店、1991年に東急渋谷本店と、計4回の大規模な個展を開催しました。1999年に80歳で亡くなられた後も根強く支持され、人気はさらに上昇傾向となっています。
いわの美術では年間を通じ多くの絵画作品のお買取りを実施しております。
人気ジャンルである田舎の風景画でとくに人気作家である林喜市郎の作品はご自宅などに眠っておりますでしょうか。もしお手元に、ご売却予定の林喜市郎の風景画作品がありましたら、ぜひ、いわの美術へお任せくださいませ。
お買取りの際は作品状態・サイズ・モチーフなどが重要となります。
林喜市郎は、主に日本の田園風景画をのこしていますが、西洋の風景画もありこちらは希少となります。
お問合せはお電話のほか、メール・LINEでも受け付けております。お写真を添付いただくと、ネットでの無料お見積りが可能となりますので、お勧めいたします。お客様からのご連絡を心よりお待ちしております。