写真のお品物は、ミッシェル・ドラクロワの油彩画「サンマロ街」です。
リトグラフやシルクスクリーンなどの版画作品での流通が多いミッシェル・ドラクロワの、貴重な肉筆油彩画であり、人気のパリ風景のなかでもエッフェル塔の際立つ良作のため高値でのお買取りとなった逸を品です。
ミッシェル・ドラクロワは1933年にパリの14区で生まれ、ドイツ占領下であった7歳頃から絵に特別の関心を持ち始めます。
17歳でパリのエコール・デ・バザールに入学しますが、一時休学し舞台デザインを手がけたりパントマイムのマルセル・マルソーと仕事をするなど様々な経験をしました。
1961年にはル・アーブルで絵の教授となり、1966年からはドイツの美術学校で教鞭をとると、現在知られる作風はこの頃確立されます。
ミッシェル・ドラクロワの絵に描かれたパリやその近郊の風景は、制作当時のものではなく彼の7歳当時の風景であるとされ、ガス灯と1940年代の自動車が走る古き佳きパリの街並みとなっています。
1973年にスイスのパブリック賞を受賞し、1974年には初めて渡米し開催した作品展も盛況を博すなど人気は国際化していくと、本国フランスでも1975年にフランス画家展での銀賞と、アーティストフランス金賞をつづけざまに受賞し、翌年もローマ大賞金賞やグランプリ・デ・コートダジュールを受賞しました。
1980年にアメリカから招聘を受けると、教職を辞し絵の制作に専念することを決心して3年滞在し、その後フランスへ帰国した際訪れた世界遺産となっているロワール渓谷古城群の美しい景色に魅せられ、移住を決め現在も同地で製作を行っています。
1985年にハーバード大学設立350周年を記念した作品の制作依頼を受け、1996年にはアトランタ・オリンピックの公認アーティストとアートエキスポ・ニューヨークの公式画家に選定されるなどアメリカでの活躍も目覚ましく、アメリカ国内での個展開催数は300を超えるほどとなりました。
フランス本国でも1998年のワールドカップ公認アーティストとなりフランスを代表する巨匠として広く認識され、作品はパリの国立近代美術館をはじめパリの素朴派美術館やパリ文化省などに永久保存されています。
画家に与えられる最高位であるナイトの称号も授与され、名実ともにフランスを代表する人気画家となり、ミッシェル・ドラクロワの作品は、古き佳きパリの街並みを愛する、郷愁や憧憬をおぼえる世界中の人々に愛されています。
豊富な構図のアイディアと、春夏秋冬あらゆる景色を描き、大作となるとより広い視野に大勢の人物が描かれ、一人一人を見る楽しさもある親しみやすい作品となっています。
40代後半で画業に専念するまでは教職を主としていたこともあり、日本では「素朴派」の呼称でも知られる「ナイーヴ・アート」に分類されることが多いですが、ミッシェル・ドラクロワは美術教育を受けており確かな技術に裏打ちされた作画となっています。
写真のお品物は肉筆の油彩画作品となっており大変希少で、これまでリトグラフを多数所有してきたような熱心なコレクターの方からも注目される大作でした。
エッフェル塔を中心に添え、通りの両側にはホテル、レストラン、ワインと煙草店が並び、立ち話をする警官の奥にクラシックカーが走り犬も佇んでいるという、古き佳きパリのエッセンスが美しく凝縮されています。
この作品は額の裏面にミッシェル・ドラクロワ自身による直筆サインと年月日の記入もあるため、高値でのお買取りとなりました。
肉筆の油彩画は中古市場に出回ることは少なく、状態がよく保証書など付属品もありますと、このように高価買取が期待できます。
油彩画以外にも、リトグラフやシルクスクリーンなどの版画作品も人気が高く、お買取り強化中となっております。
いわの美術では、絵画や版画など美術品・骨董品を中心にお買取りしております。
ご自宅やご実家のお片付け、蔵や倉庫の整理でご売却をお考えのミッシェル・ドラクロワ作品がございましたら、ぜひ、いわの美術へご連絡くださいませ。
その他にも茶道具や書道具、和楽器など幅広くお取り扱いしており、異なる品目同士を合わせてお買取りおよび査定することも可能です。
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