前田正博の色絵磁器をお買取りいたします。
写真のお品物は、いわの美術でお買取りいたしました、前田正博の色絵鉢です。
前田正博は色絵磁器で自由自在な色彩と文様を表現し、多彩な作品を生み出しています。
国内外で高く評価される前田正博の作品は、中古美術市場でも非常に人気があり、いわの美術ではお買取りを強化しております。
前田正博(まえだ まさひろ)は1948年に京都府久美浜町に生まれ、子供の頃から美術に関心を持ちました。
東京藝術大学へ進学すると2年次までに絵画や彫刻、工芸の一通りの表現を経験し、その上で陶芸を選びました。
試行錯誤を重ねながら自らの陶芸表現に行きつき、在学中の1973年に日本陶芸展に入選、大学院美術研究科に進学し陶芸専攻を1975年に修了しました。
作家活動は順調に進み、1983年に菊池寛実記念 智美術館の主催した海外巡回展「今日の日本陶芸展」の出品作家に選出され、米国スミソニアン博物館・英国ヴィクトリア&アルバート美術館で展覧の機会を得ます。
この展覧会は欧米に日本の陶芸を紹介する初めての本格的な展覧会となり、とくに30・40代の現役現代陶芸家に焦点をあて、現在形の陶芸界を広く知らしめる大きな転換点となりました。
1992年に日本の陶芸「今」100選展に出品しパリと東京を巡回、1998年に伝統工芸新作展奨励賞を受賞しました。
2005年に工房を六本木に移転し、陶芸体験への門戸を開きながら、同年菊池ビエンナーレ展優秀賞を受賞します。
2008年には智美術館大賞・現代の茶陶器展優秀賞と次々に受賞を重ねます。
2009年に日本伝統工芸展日本工芸会総裁賞を受賞し、2010年には岡田茂吉賞と、MOA美術館賞、2011年に日本陶磁協会賞を受賞しました。
2015年 日本文化財団による第6回創造する伝統賞を受賞し、翌年神奈川県の横浜市に前田正博磁器研究所を開設、2017年第37回伝統文化ポーラ賞優秀賞を受賞します。
2019年に第68回神奈川文化賞を受賞し、2020年しぶや黒田陶苑にて『色絵磁器 前田正博展』を開催。同年から茨城県笠間市の笠間陶芸大学校で教鞭をとり、現在にいたるまで制作と後進の指導を務めておられます。
独創的な印象をもたらす前田正博の作品ですが、磁器をベースとして実用を想定した器形を大切にしています。
多様な色彩は、絵付けと焼成を複数回おこなう複雑な工程で生まれます。
幾何学的な文様の絵付けはマスキングテープを配して行われ、コントラストの強い線を生み出し、幾層にも重ねることで他にない表現が生み出されます。
また、焼成回数に耐えうる絵具を研究した結果、和絵具はガラス質を多く含み焼成過程で剥離するため、油絵の経験から洋絵具を用いるようになりました。
日本的な磁器をベースに、西洋絵の具で色彩をのせ、かつ日本の食卓と茶席にあう器を大切にし、確かな技術のうえに自由な造形が築かれています。
金銀彩においてはさらに高度な技が用いられ、通常は融点が異なるため同時焼成が難しいとされる金彩・銀彩を、白銀を混ぜることで同時焼成を可能にしました。
この技法は現在ほかの陶芸家にも用いられるようになっています。
前田正博の作品は、二つとない独創的な色彩と、実用性に富んだ器形が共存する魅力的な作品が多くあります。
新作発表も続けられていますが、旧作もまた蒐集家や茶道愛好家から人気が高く、中古美術市場でも盛んにお取引がみられます。
前田正博の作品は、高価買取が可能な品物が多くございます。
とくに大振りの作となる水指、花瓶、大鉢などや、茶碗は高価買取が期待できる器形です。
ただし陶磁器の場合はワレ・欠け・ニュウが無いことが重要となり、共箱や栞などの付属品も非常に重要となります。
いわの美術では骨董品・美術品を中心に幅広いお買取りを行っております。陶磁器の知識とお買取り経験の豊富な査定員が丁寧に拝見いたします。
ご自宅やご実家のお片付け、蔵や倉庫の整理をされて、ご売却をお考えの前田正博の作品がございましたら、ぜひいわの美術にご一報くださいませ。
お問い合わせはお電話・メール・LINEにて受付中です。お写真をメール・LINEでお送り頂きますと、オンライン無料査定がご利用いただけます、ぜひご検討くださいませ。