写真のお品物は、以前いわの美術でお買取りいたしました、中判カメラ「マミヤ7」です。
アナログ写真を愛好する写真家に人気があり、中判カメラの中でも性能と重さやサイズの利便性、写真の画質の高さから人気の高い一台となっています。
1940年に東京都文京区にて、発明家の間宮精一と技術提供者の菅原垣二郎の合同資本でマミヤ光機株式会社が設立されました。
間宮氏自身が撮影するときに最も使いやすく便利なカメラを求めて研究開発した最初の製品、マミヤシックス機は、当時優秀で重用されたドイツ製などの舶来品とは異なるアイデアのカメラとして評判を博します。
1940年の発売後、その後第二次大戦が激化した間生産を停止するものの、戦後まもなく復興し他シリーズと並行し1959年までロングセラー商品となり、現在もアンティークカメラとして愛好家に蒐集されています。
その後も40年あまりに渡り様々な製品を発表し、高度経済成長でカメラが普及したこと、アナログメディア全盛の時代に乗りヒットシリーズが続きました。
しかしやがてアナログの時代からデジタルに移り変わると光学機器事業は難局面を迎え、2000年にマミヤ光機から続いていたカメラ事業は惜しまれながら終了となってしまいます。
しかし2006年にマミヤ・デジタル・イメージングに事業継承等が決定し、2015年以降はデンマークの高額器械器具メーカー、フェーズワンに買収され、同ジャパン社にてマミヤ製カメラの修理などアフターサービスが可能となっています。
マミヤ7は1995年に発売され後継機のマミヤ7Ⅱとともに、
良い質感の写真が撮れると中判カメラ愛好家から親しまれてきました。
アナログカメラとしては新しい1990年代後半以降の製造であるため、中古カメラとしてはメンテナンスが容易なことは大きな利点であり、現在も少々のオーバーホールで使用可能な機体が多いことも人気の理由の一つです。
2001年台に入るとカメラ市場はデジタルへ大きく移行しました。
その直前に発売されたマミヤ7はアナログ最終世代であり、長年培われた光学技術が結集しています。
マミヤ7の特徴はレンジファインダ―が搭載され、ボディもプラスチックを主体なので中判カメラとしては構造的に軽くて小さいことが挙げられます。
また、6種類の純正交換用レンズが用意され、撮りたい画面に合わせてフレキシブルに対応できる事も、プロからビギナーまで中判カメラ愛好家に好まれる一端と言えます。
現在はデジタル一眼が一般に広まっていますが、デジタルはイメージセンサーの解像力の限界を超えると急激にコントラストが落ちるのに対し、フィルムのほうが解像力の限界を超えた細部でもコントラストを強く描出しやすい傾向があります。
細部まで美しく写し取り、写真を大判に引き延ばす場合はことさらマミヤ7のハイコントラストなレンズの性能が発揮されます。
マミヤ製カメラは35mm判一眼レフも先駆的に発売しましたが、モデルチェンジごとに
レンズのマウントが度々変更され、互換性がないことなどが人気を下げてしまい、
35㎜判カメラ事業は早くも1983年に事業終了となりました。
中判カメラは創業当時のマミヤシックスからヒットシリーズが続き長く支持され、マミヤ光機の中核は中判カメラであったと言え、写真愛好家間でも広く認識されています。
フィルムカメラは中判・35mmともに現在は生産終了している光学メーカーが非常に多く、中古市場でのお取引が盛んとなっており、年を経るにつれ出回る個体数が減少すると、今度ますます評価が高まることも期待されます。
いわの美術では骨董品・美術品を中心にお取り扱いしておりますが、中古市場で人気の高いお品物を幅広くお買取り対象としております。
ご自宅やご実家、蔵や倉庫のお片付け、遺品整理などでマミヤ製のフィルムカメラのご売却をお考えでしたら、ぜひ、いわの美術へご連絡くださいませ。
カメラのご売却の際は、動作と外観のダメージ有無がポイントとなります。
動作はシャッター・絞りの動作がスムーズで問題が無いか、外観は単に見た目というだけでなく、フィルムカメラの場合は暗箱なので凹みやゆがみから僅かでも光が入ってしまうと撮影に支障が生じます。
蓋裏のクッション材のようなモルトの劣化有無も同様の理由から重要となります。
また付属純正レンズの傷、チリやカビの混入、くもり、レンズを貼り合わせる接着剤であるバルサム切れ、などの有無も撮影に影響がないかチェックが必要です。
今回お買取りとなったマミヤ7は、付属レンズ無しですがボディの状態が良い為、高評価でのお買取りとなりました。
マミヤ以外にもハッセルブラッド、ペンタックス67、マキナ、ライカ、ローライフレックスなどの人気中判フィルムカメラ機種もお買取りいたします。
その他多岐に渡るジャンルで他の品目と合わせてお買取り・査定も可能です。
お買取り査定はすべて無料で、お電話・メール・LINEにてお申し込みいただけます。お客様からのお問合せをお待ちしております!