中川衛は重要無形文化財「彫金」の保持者として知られ、大学ではデザインを学び、卒業後は松下電工に就職してドライヤーやシェイバーなどの商品デザインを手掛けていたという異色の金工作家です。
そんな中川衛はなせ、金工作家になったのかと言うと、松下電工に就職して数年経った時、母親が倒れ、実家に戻らなくてはならなくなり、悩んでいた頃、石川県工業試験所の研究員の募集があった事で、今までの自分のしてきた事をいかせると思い、故郷である金沢へ戻る事を決意しました。
その時、石川県立美術館で開かれていた加賀象嵌の鐙の展覧会を見たのがきっかけで金工作家の道を歩む事を決意し、高橋介州に師事して彫金の技法を学びました。
修行時代は寝る時間を割いて、常に技術を学ぶ事を教わり、体力的にも限界に近い状態でした。
しかし、そこを乗り越えた時、加賀藩において発達してきた加賀象嵌の伝統を汲んだ鉄、赤胴(しゃくどう)、朧銀(おぼろぎん)などで制作された金工品の表面に金や銀の金属を嵌入して装飾模様を表す方法を用いて、自らのデザイン力を合わせ、現代的で思わず見とれてしまうような美しい作品たちを生み出すようになり、加賀象嵌に新しい風を吹き込みました。
お写真を見て頂くと中川衛の作品のデザイン性の高さを感じる事ができるかと思います。
中には自然の風景を取り入れた作品もあるそうで、金属という素材の中に温かみを感じる事のできる作品となっており、一度、見る価値はあると思います。
そんな中川衛の作品のご売却をお考えでしたら、まずはいわの美術までご相談下さい。
中川衛の作品は、お写真のような文字が刻まれています。この文字のある金工品は中川衛の作品の可能性が高いので、簡単に処分したりしないで下さい。
また、中川衛の作品は毛彫、蹴彫、片切彫、透彫、肉合彫、象嵌、魚々子打(ななこうち)など様々な手法を用いており、誰かが贋作を作ったとしても、そう簡単に写せるものではございません。
しかし、知識と経験がなければ本物かどうか見抜く事は難しいかと思います。
そんな時はいわの美術にお任せいただければ、無料で査定、鑑定を行っております。
少しでも気になるお品物がございましたら、お気軽にいわの美術までお問合せ下さい。
また、共箱と呼ばれる作品を収納する木箱は買取時にプラスの評価となりますので、処分せずに作品と一緒に保管しておく事をお勧めしておりますが、共箱がなくても買取を行っておりますので、お問合せの際は共箱の有無もお伝え下さい。