戦後の日本の陶芸界を牽引した陶芸家、鈴木治(1926-2001)。
鈴木治の父・鈴木宇源治は千家十職の一人 永楽善五郎の工房の職人で、轆轤の名手といわれた人であり、鈴木治はその3男として生まれました。
京都市立第二工業高校窯業科を卒業後、20代で走泥社の創設メンバーとなり、いわゆる「壺の口を閉じた」作品群を発表していきます。
鈴木治は作陶の思想を「土のかたち」という意味の「泥象」という言葉に託し、土と火による造形を追求し続けました。
赤い化粧土を施した「焼締め」と、清らかな「青白磁」のふたつの技法を主軸として作陶活動を展開します。
その功績により、鈴木治は1999年に陶芸界から初となる朝日賞を受賞しました。
いわの美術では、鈴木治の作品の買取を強化しています。
お手持ちの鈴木治の作品の価値が気になる方、ご売却をお考えの方はぜひいわの美術までご相談ください。
鈴木治の作風はまさに自由奔放といえ、その代表的なものとして独自のイメージで創造した鳥や馬などの動物や雲、風など自然現象をモチーフにした作品があります。
これら作品は、器としての用途を持たず、純粋に立体造形としての芸術性を求めた作品を当時の人々はオブジェ焼と呼びました。
しかし、鈴木治は自らの作品を、日常的な意味や用途が取り去られた時に現れる事物の物体的な側面をいう「オブジェ」という表現を嫌い、あくまでも土と火で構築された表現としての陶の「かたち」であることを主張して、この世評を拒絶したのです。
こういった鈴木治の作陶理念と造形思考は「泥像」や「泥象」という作品名に現れているとされます。
鈴木治の作品には、「汗馬」「秋の馬」「天馬横転」など馬がテーマの作品が多くみられますが、花や鳥、太陽や風など、森羅万象をモチーフにした作品なども残されており、鈴木治の鋭い造形感覚が表現されています。
現代陶芸界においても鈴木治の造形力は群をぬいており、焼締めと青白磁の技法により展開した鈴木治の作品は、高い評価を得ています。
鈴木治自身がオブジェと呼ばず、泥象と呼んだ作品以外にも、茶碗や遊び心あふれる酒器、香炉、香合などの茶道具も制作しており、市場でも大変な人気となっています。
いわの美術では、高価買取も期待できる鈴木治の作品の買取を積極的に行っています。鈴木治の作品のご売却をお考えでしたら、美術品、骨董品、茶道具等の年間買取実績多数のいわの美術にお任せください。