杉原元人 日本画『山湖』こちらのお品物はいわの美術でお買取りした昭和~平成の重鎮・杉原元人による日本画『山湖』です。 湖水や山などの自然を若き日から描き続け、目に見えない空気感の表現は圧巻で他の追随を許しません。 いわの美術では杉原元人の作品をお買取りしております。 |
明治の終わり、1912年に三重県で生まれた杉原元人は、家族が競走馬の牧場を初めたことから自然豊かな北海道で育ち、10歳で東京に移り住みます。
16歳の時から画家になりたいと川端画学校に通いデッサンと油絵を学び、この画学校では同級に岡本太郎がおり、気が合ったようでよく一緒に画材を買いに行ったそうです。
20歳の時に前衛美術の代表といえる勅使河原蒼風と知り合い、間もなく兵役を迎え乗馬の経験から騎兵に配属され、兵役を終えると日本画に転向し結婚もしました。
しかし戦争により1943年31歳で再度召集され、中国戦線の壮絶な戦場で生き残り、敗戦は上海で迎えます。
帰国後は疎開していた妻子と共に東京に戻り、焼け跡と闇市の東京で自立の道を探り、苦しい中でも僅かながら絵の注文があったようです。
そして終戦の翌年1946年に、心から尊敬する児玉希望に師事し日展に初入選します。
児玉希望は画商を紹介するなど、杉原元人の画家としての自立もサポートしてくれました。
1956年には日展で特選を獲得、当時の特選は現在よりももっと凄かったようで、画家として食べていける確約のような物であったことから、知らせを受けた杉原元人は初めて人前で泣いたそうです。
この後は日展審査員、評議員、参与に就任した他、紺綬褒章、勲四等瑞宝章を受章するなど目覚ましい活躍で現代日本画界を牽引しました。
50歳の時から千葉県に住み、千葉県教育功労者表彰されています。
晩年は特に精神性にこだわり、年齢を感じさせず精力的な活動を行い、97歳でその生涯を閉じました
杉原元人は、慢心せず常に下から上を見てものを考えること、絵描きは生きているうちではなく100年200年先を想い画を描くこと、を自戒の言葉としていたそうで、その志の高さも素晴らしい画家ではないでしょうか。
更には、21世紀は精神的なものが見直される時代である、本当に大事なものは目に見えないものであり、精神性がなかったら日本画は滅びると危惧し、この精神性を究極に極めたのは横山大観であると心酔していたそうです。
80歳代~晩年は特に精神絵画の創造を目指し、写生を超えたその奥、見えるものの向こう側にこそ真実があると、自然の本質を発見することを芸術的課題にしていました。
この目には見えない本質を空気表現で、水や霧、雲などに託して描かれた世界は奥深く神秘的であり、この唯一無二の表現で現代でも高い評価を受けている日本画家です。
いわの美術では杉原元人の日本画、水墨画、掛け軸などを買取強化中です。
杉原元人はやはりライフワークとして取り組んできた日本画の風景画の評価が高く、華やかで人気が高いプラチナ箔のある作品はプラス査定でより高い買取価格となります。
また、日本画家でありながら水墨画にも取り組んでおり、「墨ほど絵描きの精神を微妙に精綴に反映する画材はない」と好んで制作し、魅力的な描写からこちらも人気です。
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