仙人

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「中国三千年の歴史」というお決まりのフレーズを聞けば「霧深い山に仙人が佇む」といったイメージを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか?この仙人にはどのようなルーツがあるのか探っていきます。代表的な仙人のイメージの由来は、日本の狩野派の絵画やお茶道具の意匠のなかにも形を遺しています。

時代 羽のある仙人:漢の時代は、背中に羽が生え「羽人」とも呼ばれました。正方形の両目をもち、両耳は高く突き出たような姿でした。神仙の世界を表す彫が施された「画像石」(英名:Babel Stone)と呼ばれる石に多く遺されています。



四世紀~ 飛天楼の仙人:四世紀には、神仙思想を体系化した「抱朴氏」が表わされ、道(タオ)へのいざないが説かれました。すでに仏教が流入していたことで、ブッダの背後で天空を自由自在に飛ぶ「飛天」の姿がちょうど仙人と重なりました。仏教の「飛天」とも、「神仙」「仙人」とも何とも呼べてしまうイメージが、当時の壁画に描かれました。



唐時代の仙人:中国では影響力が強い仏教がインドから流入しても、神仙思想が途絶えることはなく、仏教の飛天とは異なった系統の仙人はしっかりとイメージ化され、唐時代には俗世を離れて山や渓谷、洞窟に隠遁する仙人のイメージが完成します。隠者、賢人の姿をした仙人が動物にまたがり、自在に空を飛ぶ姿がこの頃より描かれ、日本にも伝えられております。


神仙思想とは

神仙思想は、古代中国から連綿と続く思想で、中国美術と、中国が由来する日本美術への理解を深めるには不可欠な存在です。
紀元前3世紀ごろから山東地方を中心に広がった思想であり、「気」にみちた中国の山並みと、薬草や鉱物が豊富に採れる環境によって極められました。「不老不死」「不老長寿」が存在することを信じて深い山や渓谷の奥に身を潜めて「仙道」と呼ばれる修行を積みます。
不老不死は古くから中国の人々の望みであり、神とほぼ等しい神仙や仙人になることは無理だと考えられていましたが、修行を経て自らも不老長寿の身に少しでも近づこうとします。時の権力者達は、手っ取り早く不老長寿を手に入れようとし「丹」と呼ばれる妙薬をからだの外から採り入れる「外丹術」を望み「練丹師」と呼ばれる専門家たちに求めましたが、身体に有害な重金属が含まれる丹を飲み、中毒で亡くなる者が多かったことから、次第に修練でからだの内側に「丹」を自然に作り出そうとする「内丹術」という方法が主流となりました。養生術、練丹術、方術の三つの柱によって極められた仙道はそれぞれの流派で編み出された方法が四世紀にはすでに体系化していました。徐々に道教に取り入れられ、仏教イメージ観とも融合して絵画や器物の中に描かれ、武士や民間人へと徐々に広く浸透しました。

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