滝平二郎でもっとも有名な作品と言えるのが、挿絵を担当した絵本「モチモチの木」です。
子供から大人まで幅広い世代に愛されるこの絵本を、一度は読んだことがあるのではないでしょうか。
猟師小屋で祖父と共に暮らす豆太は、夜に祖父を起こし厠へ付き添ってもらわなければ行けない程臆病者でした。そんな豆太は家の前にある、祖父が「モチモチの木」と名付けたトチの木を怖がっていました。
ある晩のこと、腹痛で苦しみだした祖父のため、半里離れた麓の村に住む医者のところまで行かなければならず、臆病者の豆太が勇気を振り絞り祖父を助ける物語です。
滝平二郎の切り絵は、温かみが溢れ出るような人と日本の風景から、迫力や存在感が押し寄せる人と動物の様子まで様々な作品が世に出ています。
滝平二郎は1921年に茨城県新治郡玉里村に生まれ、県立石岡農学校に在学中は風刺漫画(社会や政治を風刺することを目的とする漫画)に関心を寄せ、漫画を描き始めていましたが、卒業後は木版画へと転向します。
陸軍少尉として沖縄で終戦を迎えた後、再び創作活動を始め版画家として独立し、1942年に造形版画協会第6回展で初出品します。
その後、数々の部門で賞を受賞しました。
日本共産党に入党し、共産党員であった斎藤隆介に出会います。
斎藤隆介作の童話の挿絵を滝平二郎が長年にわたり担当し、「八郎」「かみなりむすめ」「三コ」等、2人が共に生み出した絵本は多くの世代に読み継がれています。
滝平二郎の作品には木版画の作品が多く見受けられます。
木版画以外にも、肉筆画、切り絵、リトグラフもお買取を行っております。
有名な作家ですのでポスター等の印刷物も流通していますが、いわの美術ではポスター等の印刷物の買取は行っておりません。
また、シミ、汚れ、破損部分などがあると評価は下がってしまいますが、
いわの美術であれば買取る事ができます。
いわの美術では滝平二郎以外の作家の作品の買取も行っております。
滝平二郎の作品と一緒に他の作家の作品も売却したい等、そういった場合でもしっかりと対応し買取を行っておりますので、合わせてご相談下さい。