日和崎尊夫は、1941年、高知県に生まれの版画家です。
日和崎氏は、木口木版の作品が有名で「闇を刻む詩人」と謳われる作家で、当時廃れていた木口木版の道に進み、版画界に木口木版を定着させた功労者です。
彼のビュラン(木口木版用いる細い彫刻刀)による繊細な表現が、高い評価を受けています。
日和崎氏は武蔵野美術大学で、油絵を専攻し卒業後は現代美術等、様々な分野の制作をしていきますが、結婚し生活が苦しくなっていくと1964年、故郷の高知に戻り、母親の経営するクラブのマネージャーをして生計を立てて行きます。その傍ら、作品制作を続けていきますが、環境の問題もあり、大きな作品は作る事ができませんでした。そんな中、木口木版という小さな世界を開拓していきます。
その後、1966年に日本版画協会新人賞、1967年に日本版画協会賞を受賞します。1970年には、フィレンツェ国際版画ビエンナーレで金賞を受賞するなど、版画家として評価されていきます。1974年には、文化庁派遣芸術家在外研修員として一年間ヨーロッパに滞在するなど新たな世界に進んでいきます。1977年、木口木版画家のグループ「鑿の会]の立ち上げに参加するなど、美術界での木口木版の普及に貢献します。1991年山口源大賞を受賞しますが、翌年食道癌のため永逝(50歳)
日和崎氏は、現代でも木口木版を制作する作家に多大な影響を与えている、版画界の先駆者となりました。
日和崎尊夫は、既に亡くなっている作家で、新たな作品が制作される事が無く、高値で取引がされております。木口木版だけでなく、通常の木版画も買取可能なお品物になります。
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