日本の文様9つの基本パターンについて
お着物の文様の名前は「こもち~」「よろけ~」「~型文様」など組み合わせも種類も無限大です。やまとことばの独特な言い回しで現在の生活の内ではあまり聞かない表現に「?」と思うことはありませんか?
文様を覚えるには着物を選んでみる事や、現物をたくさん見る事も大切なのですが、
ただ見るだけでなく文様の呼び名の頭の部分の意味をおおむねつかんで照らし合わせながら見る習慣をもつことで、名前を聞くだけで文様が想像できるようになるものなのだそうです。
- 破れ~:連続文様の所々で形をぬかし、破れ目のようにして変化を出す文様です。「破れ七宝」「破れ亀甲」「破れ麻の葉」「破れ青海波」「破れ立涌」「破れ紗綾型」「破れ格子」
- ~繋ぎ:「亀甲」「七宝」を一つの単位としてつなぎ合わせて平面を満たす文様。上下に重ねて縞模様を構成することも。「七宝繋ぎ→輪違い」「亀甲繋ぎ」「分銅繋ぎ」「卍繋ぎ」「工字繋ぎ」「吉原繋ぎ」「曲輪繋ぎ」「釘抜繋ぎ」「三枡繋ぎ」
- ~崩し:割付文様を「卍崩し」や「算木崩し」のように、別の似たものに見立てて使う。形が崩れたものや、破れと変わりないものもある。「万字崩し」「算木崩し」「三崩し」「松川菱崩し」「崩れ麻の葉」
- 子持ち~:模様を構成する一単位のそばにさらに小さな構成単位を揃えて親子のように見立てる文様。「子持ち縞」「子持ち格子」「子持吉原」「子持亀甲」
- 流し~、流れ~:水の上を流れているものを意匠化する。文様全体に動きを持たせ、時の流れを感じさせる情緒を醸し出す文様 「扇流し」「桜流し」「流れ菊」「流水紅葉」
- よろけ~:よろけたように波打った線で織りだした文様のこと、まっすぐな直線とは異なり、やわらかでユーモラスな味わいを演出する。「よろけ縞」「よろけ檜垣」「よろけ藤」
- ~尽くし:同じ種類の文様を沢山取り集めてまとまり文様にしたもの。華やかな印象の文様である。「宝尽くし」「楽器尽くし」「扇面尽くし」
- 捻じ~:中心からねじれた様に花びらが一方向に重なっている花の文様。渦を巻いているように見える。「捻じ花」「捻じ麻の葉」「捻じ梅」「捻じ菊」
- ~散らし:花や葉が風に吹かれて地面に落ちたように、全体にまんべんなく文様を置いたもの。「松葉散らし」「桜散らし」「散り楓」
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