中島千波(なかじま ちなみ)は花鳥画の名手として、特に桜、牡丹、椿で名高い日本画家です。
日本各地の桜の名所の作品でも知られ、「桜の画家」とも呼ばれる一方で、人間とは何か、怒り、悲しみ、憎しみ、利害関係など様々なテーマに今なお精力的に取り組んでいます。
中島千波は、家族の疎開先であった長野県の小布施で1945年の終戦後に誕生しました。
父 中島清之は大正から昭和の激動の時代に影響を受け、様々な作風で知られる日本画家です。
中島千波は20歳の時に東京藝術大学に進学、日本画を学びます。
学生当時起こっていたベトナム戦争への怒りが作品に大きく影響することとなり、時代を切り裂くような前衛アートとして独特の非現実的な絵に没頭しました。
桜の木を描き始めたのはプロの画家になってから、岐阜県の根尾谷にある樹齢1500年と言われる淡墨桜と宿命の出会いを果たします。
圧倒的な威厳を放つ桜の巨木の魂に取り憑かれ、一心不乱にスケッチをして作品を生み出しました。
ここから全国の桜の名木巡りが始まります。
桜を描くことは人間追求のテーマと重なり、その超越した才能で桜の巨匠として唯一無二の存在となりました。
作品を制作するにあたって綿密なスケッチを行い、そのデッサンから選んで画面に落とし込むそうです。
丁寧で精密な中島千波のデッサン力は秀逸であり、作品の原動力でもあります。
日本画ならではの美しい墨の線は、しなやかでありながら潔い曲線を描いています。
細密で抒情的な筆により本物よりも本物らしく、を追求した中島千波の絵は揺るぎない人気を誇っています。
中島千波 | なかじま ちなみ |
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1945~ | |
日本画家 | |
東京藝術大学教授(2013年退官) | |
代表作 | 人間を題材とした「衆生」「形態」などのシリーズ |
桜をはじめとする花鳥画 | |
成田山東京別院深川不動堂 日本最大級の天井画「大日如来蓮地図」 |
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宮尾登美子「きのね」の挿絵 | |
NHK「きょうの料理」のテキスト表紙絵を3年間担当 | |
著作 | 「日本画の描き方」 |
「中島千波画集」 |
今回お買取りした中島千波のリトグラフ『富貴花響艶』は、シリアルナンバーの記載があり更に肉筆サイン及び作家認印が押印された大判作品でしたので、高額でお買取りさせていただきました。
中島千波のシルクスクリーン、リトグラフ、肉筆画をお持ちではないでしょうか?
中島千波の牡丹や椿の花の作品、そして特に桜は人気が高くお買い取り価格も期待できます。
いわの美術では現在『富貴花響艶』『牡丹花』『臥龍桜』『月下春桜富士』『素桜神社の神代桜』『櫻花』『坪井の枝垂桜』『醍醐櫻』など、中島千波作品を重点的にお買取りいたしております。
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