八仙

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八仙

八仙

八仙とは

八仙は中国社会では広く親しまれている道教の八人の仙人達のことをさします。

人物そのものが描かれた「明八仙」と八仙人が持っている宝物によって八仙を示す「暗八仙」があります。

八仙は日本の七福神とは似て非なるものであり、絵画、装飾美術、演劇、音楽、文学など中国の文化に深い影響を与えていることから中国で八仙を知らない人は殆どいないであろうと言われるほどの存在です。それぞれに出で立ちが全く異なっているのに一つのグループとしてまとまっている八仙は男、女、老、少、貧、富、貴、賤を代表的に表しており、そのために様々な階級の人々から厚い信仰を得られたのではないかと考えられています。

西王母と呼ばれる最も位の高い女仙人の誕生祝賀である蟠桃会(ばんとうえ)に、西王母が天から降りてくるのを八仙人が迎える図を「八仙慶寿」といいます。

西王母の誕生日に八仙が海を渡る「八仙過海」という図も中国の屏風や書画に多く表される画題となっています。


神仙思想とは

神仙思想は八仙を理解するうえで欠かせない、古代中国からの思想です。

紀元前3世紀ごろから山東地方を中心に広がった思想であり、「不老不死」「不老長寿」が存在することを信じて深い山や渓谷の奥に身を潜めて「仙道」と呼ばれる修行を積みます。仙人になるための修行を経て自らも不老不死、不老長寿の身に近づこうとします。仙道は徐々に道教に取り入れられ、民間に浸透しました。


明八仙

八人あわせて明八仙といいます。

「神仙通鑑」にそれぞれが仙人になった経緯が描かれてあります。

由来や逸話には様々な詳しい説があるため本コラムではポイントを紹介していきます。

呂洞賓(りょどうひん)

若くして科挙に推薦された秀才で、病人や貧しい人々を助けました。

元々は県知事でしたが、ある時に八仙の一人だった鍾離権と出会い、仙術を授かりました。

雪村周継が『呂洞賓図』を遺しています。

李鉄拐(りてっかい)または鉄拐李

李鉄拐は元々がっしりした体格の道士の姿をしていましたが、あるとき魂になって老子に会いに行き戻る前に、自分の肉体を弟子に焼かれてしまいました。

戻る肉体を失った李鉄拐は、偶然、飢え死にした乞食の遺体を見つけ、その肉体を借りて蘇ったため、ぼろ布をまとい、杖をつく姿をしています。 泰然自若として世の中を見つめています。

張果老(ちょうかろう)

老人を象徴する仙人で、後ろを向いてロバに乗っています。このロバは折りたたんで持ち歩くことができ、水を吹きかけるともとに戻るといいます。

呑まず食わず長期間過ごすことができる丈夫な体をもち、時に美酒を嗜み、折りたたみ式のロバと共に一日に数万里も旅をしたといわれています。

一説には折りたたみ式のロバを瓢箪のなかに入れていたため 「瓢箪から駒」ということわざの由来であるとされています。

藍采和(らんさいわ)

藍采和は唐の生まれで、異様な恰好をしていつも拍板を持ち、横笛を吹きながら仙道の教えを音楽にのせて、町中を歩いたといいます。

若々しい容姿をして少年とも女性とも言われました。代謝がとても良く酒に強い人気者で、花籠を持っています。

鍾離権(しょうりけん)または漢鍾離(かんしょうり)

漢と西晋に仕えて出世し将軍になったものの、ある戦で山の中に迷い込んだ際に神仙に出会い仙術を授かりました。 呂洞賓、曹国舅を弟子にしています。

韓湘子(かんしょうし)

元々は唐代の文豪・韓愈の甥で、韓愈の門下から落ちこぼれて酒に浸り放蕩していましたが、数年後にぼろをまとった姿で家に戻ったとき、いつの間にか仙術を操るようになっていたといいます。詠んだ句が現実の出来事に何度も的中したという伝説が遺されています。

曹国舅(そうこっきゅう)

宋の曹太后の兄弟であることを示した名前です。貴族の社会に生きていたため役人の服を着て整った身なりをし、カスタネットのような雲陽板という道具を持っています。 もともと贅沢な暮らしや権力には興味がなく、道教に深い関心を寄せていた曹国舅は、弟が姉の権力を笠に着て傍若無人に振る舞うことを止めさせたくてもその術はなく、世をはかなみ、役人の服を脱いで山ごもりの修行をしました。ある時にすでに仙人になっていた呂洞賓と鍾離権に出会い、神仙の仲間入りを果たしました。

何仙姑(かせんこ)

八仙の中でも唯一の女性です。元々は豆腐屋の娘であった説や、数通りの説が遺っています。ある時、夢の中で神仙から「雲母の粉を食べると体が軽くなって不死身になれますよ」というお告げを受け取ります。その通りに山へ行って雲母の粉を食して仙術を授かります。自由自在に飛びまわることができ、毎日山奥で女仙と誰にも分からない難解な言葉を使った対話をしました。外から家に戻るたびに母親に山でとれる果物を与えた際の問答のエピソードなど、いく通りの伝説が遺っています。


暗八仙と明八仙

それぞれの相関を示します。

  1. 宝剣(ほうけん):呂洞賓(りょどうひん)の持ち物

  2. 瓢箪(ひょうたん):李鉄拐(りてっかい)または鉄拐李の持ち物

  3. 魚鼓(ぎょこ):張果老(ちょうかろう)の持ち物

  4. 横笛(よこぶえ):韓湘子(かんしょうし)の持ち物

  5. 団扇(うちわ):漢鍾離(かんしょうり)または鍾離権(しょうりけん)の持ち物

  6. 花籠(はなかご):藍采和(らんさいわ)の持ち物

  7. 雲陽板(うんようばん):曹国舅(そうこっきゅう)の持ち物

  8. 蓮華(れんげ):何仙姑(かせんこ)の持ち物

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