中国の好景気も一時期のような勢いは失速し、不動産や株を買い求めていた富裕層が、
近頃では美術品や骨董品などに目を向け、中古市場価格を高騰させていると言われています。
そんな中、一部の中国人富裕層の間では自国の切手を「投機目的」で収集するブームが起き、
考えられないような高額切手も出回っているようです。
ただ、中国切手だからと言って全ての切手が高く売買されているわけではありません。
希少価値があり人気な切手はどんな切手なのか、こちらでご紹介致します。
中国は外貨獲得のために海外の切手収集ブームに向け、1950年代~1990年代まで切手を輸出していました。この時代に発行された切手はあくまでも外貨獲得が目的なので、殆どが海外で流通された為残存数が少なく、希少価値が上がり高価買取りが期待できます。
中でも、文化大革命(1960年代~70年代)前後は、中国国内で切手の収集が禁止同様の状態となり、1967年には国外への切手の輸出が禁止された為、残っている切手は旅行者がこっそりお土産として持ち帰ったものなどで、綺麗な状態で残っているものは非常に少なく、特に希少価値が高いと言われています。
希少価値の高い文化大革命前後に発行された切手を別名「文革切手」と呼び、プレミア切手となっています。中でも人気が高いものは次のような切手です。
◎赤猿(子ザル)
◎毛主席シリーズ
◎オオパンダ
◎梅蘭芳舞台芸術
◎牡丹シリーズ
◎少年たちよ子供の時から科学を愛そう
数ある人気中国切手の中で特に人気なのが赤猿です。
1980年に中華人民共和国の中国郵政が発行した初の年賀切手で、その年の干支の「猿」が描かれています。
「赤猿」と呼ばれていますが、正式名称は「子ザル」で、毛並が一本一本分かるほどに詳細に描かれ、金粉がまぶされたデザインは当時にすると大変斬新で、その美しさに多くの人が驚いたのだとか‼
予定発行枚数より大幅に少ない販売数だったこともあり希少価値がさらに上がっています。
また、中国で赤猿は高く売れるからという理由だけでなく、縁起物としても人気があります。
所持はしなくとも見るだけでもご利益があると言われ、人気をさらに高めているようです。
中国では知らない人がいない程有名な「赤猿」は、偽物も多く出回っています。
偽物と本物の違いを見分けるポイントは、
①子ザルの毛並み…本物は毛並みが一本一本丁寧に描かれているが、偽物はそうではない。
②子ザルの目の色…本物は目の色が赤でしっかり塗られているが、偽物は塗られていない
場合や、赤くないことがある。
③切り跡の確認…シートで販売されていたので、切り取ったものであれば多少の切り取り跡
がある。
④金粉をチェック…本物には、手と顔と耳に金粉がついている。
偽物と分かっていても欲しいという方も多く、レプリカ商品が安く出回っています。
レプリカ商品には切手右下に書かれた8という数字の上に斜線が引かれています。
しかし、偽物を本物のように加工して転売していることも多々ありますので、もしお手元に赤猿をお持ちでしたら上記ポイントを踏まえて確認されることをお勧めします。
高騰を続けているごく一部のプレミア中国切手。
人気の切手であったとしも、未使用品か使用品か、汚れていないか、折れやシワ・焼けがないか、裏糊は残っているかなど、状態の差で切手の価値は大きく違ってきます。
ましてや偽物の場合は買取ることも出来ません。
もしお手元に中国切手がございましたら、先ずはいわの美術までご連絡下さい!
お写真をメールやラインでお送り頂くと、経験豊富な査定員が拝見いたします。
皆さまからのご連絡を心よりお待ち致しております。